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サムスン(Samsung)が、アップル(Apple)と長らく争っていた米カリフォルニア州での特許訴訟に関し、連邦控訴裁判所による判決の見直しを求める訴えを米最高裁判所に起こしていたことは既報のとおりだが、米最高裁がサムスンのこの訴えを認めることを決定したという。

この訴訟は、2011年にアップルが、自社の特許をサムスンに侵害されたとして、同社をカリフォルニア州北部地裁で訴えていたもの。同法廷では、2012年にアップル側の主張を認める陪審員の評決が下され、昨年12月にサムスンが5億4800万ドルの賠償金をアップルに支払うことで合意していた。しかしサムスンはその後、このうち4億ドルを占めるとされる「iPhone」のデザイン特許に関する賠償額について、連邦控訴裁判所による判決の見直しを求める訴えを米最高裁判所で起こしていた。

また、このサムスンの訴えについては、グーグル(Google)やフェイスブック(Facebook)などの大手テクノロジー企業や法律専門家、NPOなどがこれを支持する法廷提言書を提出しており、最高裁判所に対してデザイン特許に関する定義を明確にすることや、この特許の侵害に関する賠償金の額を制限することなどを求めていた。

ただし、NYTimesによれば、今回最高裁が審査することを決定したのは、「デザイン特許が製品の一部の部品に適用されるものであるならば、賠償金算出の基準にすべき侵害側の利益は、これらの部品から得た利益に限られるべき」とするサムスン側の主張についてのみであるといい、最高裁によるデザイン特許の大幅な見直しについては見送られるという。

【参照情報】
Supreme Court to Hear Samsung Appeal on Apple Patent Award - NYTimes
Samsung Gets U.S. Supreme Court Hearing on Apple Patent Award - Bloomberg
The Supreme Court will hear a patent dispute between Samsung and Apple - The Verge

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