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アップル、「Apple Pay」の利用促進に向けた動き - モバイル向けウェブサイトでの決済にも対応か(Re/code報道)

2016.03.24

Updated by WirelessWire News編集部 on March 24, 2016, 12:58 pm JST

アップル(Apple)の「Apple Pay」を使った決済が、iOSアプリだけでなく、モバイル端末向けウェブサイトでも行えるようになる可能性が浮上している。

Re/codeが情報筋の話として米国時間23日に伝えたところによると、アップルは現在、同社の指紋認証機能「Touch ID」を搭載する「iPhone」や「iPad」で、モバイル版Safariブラウザからアクセスしたショッピングサイトなどでも「Apple Pay」をつかった支払いができるようにする計画を進めているという。また、Mac版Safariからも同様の決済が行えるようにするアイデアも検討されているものの、具体的にどんなかたちで同機能が提供されるかなどは不明とされている。

Re/codeでは、アップルがこのための準備を今年の年末商戦に間に合うように完了する予定であるとパートナー候補企業に伝えていることや、同社が毎年6月に開催する開発者向け「WWDC」カンファレンスでこれに関する発表を行うとする予想も紹介している。

通常のウェブサイトでも「Apple Pay」による決済が可能になれば、ユーザーは初めて利用するショッピングサイトなどでも支払いに用いるクレジットカード情報などをわざわざ入力する手間が省略できるようになる。また、ショッピングサイトなどではユーザーのコンバージョン(購入手続完了)率の向上が期待できるという。

Re/codeでは、昨年の年末商戦期にモバイルアプリから小売サイトにアクセスしたユーザーの訪問回数が合わせて81億回であったのに対し、モバイルブラウザ経由でウェブサイトにアクセスしたユーザーの訪問回数は98億回だったとする調査会社comScoreが集計したデータを紹介している。

この話題に触れた各媒体では、この取り組みにより、Apple Payがウェブサイトでの支払いにおいて「PayPal」と直接競合するサービスになる可能性があると指摘。また9to5 Macでは、アップルが小売サイトらに対し、「Apple Payにより、ユーザーが住所やクレジットカード情報などの入力を省略でき、決済をシンプルにできることで、ショッピングのコンバージョン率を高めることができる」というような主張で売り込みを行っているとしている。

なお、The Vergeでは先ごろ、「Apple Pay」のサービス開始から約1年半が経過した現在でも同サービスの認知度はいまひとつで、たとえばマクドナルド(McDonald's)のドライブスルーで「Apple Pay」で支払いを行おうとしたところアップルパイの注文と聞き間違えられたといった逸話も報じられていた。また「Apple Pay」対応済みとされている小売チェーンやタクシーなどでも、かならずしも同サービスがきちんと使えるとは限らないとする現状も指摘されていた。

【参照情報】
Apple Pay Coming to Mobile Websites Before Holiday Shopping Season - Re/code
Report: Apple to bring Apple Pay checkout to mobile websites later this year - 9to5 Mac
Apple Pay is coming to the mobile web - QUARTZ
Apple Pay has a Siri problem - The Verge

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