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米FCCの600MHz周波数帯オークション、第1段階がいよいよ開始
2016.03.30
Updated by WirelessWire News編集部 on March 30, 2016, 11:33 am JST
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2016.03.30
Updated by WirelessWire News編集部 on March 30, 2016, 11:33 am JST
米連邦通信委員会(FCC)による600MHz帯オークション(インセンティブ・オークション)の第1段階が現地時間29日に開始された。
600MHz帯の周波数帯オークションは、リバース・オークションと称されるテレビ放送局からの帯域取得と、携帯通信事業者などへの帯域割当に関わるオークションというふたつの段階に分かれるもの。リバース・オークションと呼ばれる第1段階では、FCCがテレビ放送局から帯域を取得することになる。FCCでは最大126MHzの周波数帯をテレビ局から確保した上で、そのうちの約100MHzを携帯通信事業者向けのオークションにかけたい考えとされている。
リバース・オークションに参加するテレビ放送局は、29日18時までに正式な参加申請を行う必要があり、このオークションは今年6月までに完了する見通し。なお、同オークションに参加の可能性があるテレビ放送局は約1800社にのぼるものの、実際に参加する放送局がどの程度の数になるかなどは明らかになっていない。
FCCはテレビ局から帯域を確保した後、携帯通信事業者などに向けたオークションを実施する。こちらのオークションは今年10月までに完了見込みとなっている。FCCによれば、このオークションにはすでにベライゾン(Verizon Communications)やAT&T、T-モバイル(T-Mobile)などの大手携帯通信事業者のほか、ディッシュ(Dish Network)やコムキャスト(Comcast)などの大手ケーブル事業者など104の事業者から参加申請が届いており、このうち69の申請については手続きが完了しているという。
この話題に触れたUSA TODAYでは、各携帯通信事業者がオークションで費やす金額について、AT&Tが最低100億ドル、ベライゾンが80億〜100億ドル、T-モバイルが60億〜100億ドルなどとするS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス(S&P Global Market Intelligence)のアナリストの予想を紹介。また、オークション全体の収入については、ゴールドマンサックス・エクティリサーチ(Goldman Sachs Equity Reserach)が300億ドル、JPモルガン(J.P.モルガン)が250〜350億ドルなどとする見積もりを出している。
なお、同オークションで割当てられた周波数帯を携帯通信事業者が使えるようになる時期は数年先になる見通しで、FCCでは39か月の時間をかけてテレビ放送局間の周波数帯の移動などを行う予定という。
【参照情報】
・Incentive auction of 600 MHz spectrum kicks off - FierceWireless
・FCC begins first phase of airwaves auction - Reuters
・FCC's complex incentive auction could net more than $30 billion - USAToday
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