original image: © Sikov - Fotolia.com
米FCC、5Gネットワーク用周波数帯の開放を正式決定
2016.07.15
Updated by WirelessWire News編集部 on July 15, 2016, 13:12 pm JST
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2016.07.15
Updated by WirelessWire News編集部 on July 15, 2016, 13:12 pm JST
米連邦通信委員会(FCC)が現地時間14日、米国内での5Gネットワーク導入の準備に向けた計画を全会一致で承認し、同ネットワークに利用される周波数帯を新たに解放することを決定したという。
5Gネットワーク向けの周波数帯の解放を決めたの米国が初めて。FCCは今回の決定に先駆けて、6月なかばにこの計画の素案を発表していた。Reutersなどによると、新たに解放される帯域幅は約11ギガヘルツで、既存の4G網などに使われているものよりもかなり高い周波数帯(24GHz以上)が当てられる。FCCでは今後これらの周波数帯の割り当てオークションを行い、2020年までに5Gネットワークの展開が開始されるようにしたい考えだという。
なお、FCCは6月に発表した提案のなかに、11ギガヘルツの帯域のうち、3.85ギガヘルツをライセンス取得者向けに割り当てるいっぽう、ライセンスなしで利用できる帯域として7ギガヘルツを確保することや、「Upper Microwave Flexible Use」をいう新サービス用として28GHz、37GHz、39GHzの各周波数帯を割り当てること、ライセンス不要の帯域を64-74GHz帯に設けることなどを盛り込んでいた。
5Gネットワークは、現在の4Gサービスに比べて10倍〜100倍の通信スピード実現が期待されるもので、米国ではベライゾン(Verizon)やAT&Tなどがすでにこの実験を開始しており、また両社はそれぞれ2017年に同ネットワークの試験運用を開始する考えを明らかにしている。それに対し、T-モバイル(T-Mobile)やスプリント(Sprint)もテストを進めているとされるいっぽう、米国以外では、韓国が2018年の平昌五輪開催を、また日本も2020年の東京五輪開催をメドに、それぞれサービス開始を目指した実験が進められている。
米国政府は、4G/LTEの導入・展開で各国に先行した例を踏まえ、5Gでも主導権を握りたい考え。また5Gの特徴のひとつとされる低遅延性を活かした医療分野や交通分野などでの活用でも米国企業が先行できるよう環境を整えたい考えとされている。
【参照情報】
・U.S. regulators pave way for speedy next-generation 5G networks - Reuters
・FCC unlocks critical piece of the 5G puzzle - CNET
・FCC votes to begin working toward 5G wireless networks - The Verge
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