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調査会社ストラテジー・アナリティクス(Strategy Analytics)が先ごろ発表した、2016年第2四半期のインドのスマートフォン市場に関するデータによると、アップル(Apple)「iPhone」の出荷台数が80万台となり、前年同期に比べて35%減少していたという。

同レポートによると、インド市場での第2四半期のスマートフォン出荷台数は前年同期比19%増の3100万台で、Android端末は全体の約97%にあたる2980万台を記録。それに対してiPhoneの出荷台数は80万台と3%を切る水準まで低下したという(前年同期は120万台)。

インドのスマートフォン市場は現在、世界でももっとも成長が期待される市場とされ、2015年から2016年にかけて29.5%の成長が予想されている。ただし、スマートフォンの平均販売価格は70ドル以下で、iPhoneの価格とは大きな開きがあると、The Vergeは指摘している。

またThe Vergeは、アップルが現在のインド市場でシェアを拡大するには低価格のiPhoneを開発する必要があるとしつつ、同社が粗利率を下げてまで低価格端末を開発する可能性は低いと予想。さらに現在インド政府が認めていない整備済みiPhoneの販売や、iPhoneの現地生産を通じた価格引き下げ、携帯通信事業者の端末補助金の利用などを他の選択肢として挙げているが、これらの選択肢についても、たとえば通信事業者による端末販売や長期契約、端末補助金の支給などが一般的ではないインド市場の事情をあげながら、簡単に実施できる可能性は低いとしている。

なお、アップルは先月下旬に行った4-6月期決算発表のなかで、これまで成長を牽引してきた中国市場の売上が前年比で3割以上減少していたことを明らかにしていた。

【参照情報】
Apple is taking a beating in India, the world's third largest smartphone market - The Verge
Apple Continues to Struggle in India as iPhone Sales Drop 35 Percent in 2016 - Mac Rumors
Apple is losing India: iPhone shipments down 35% yoy to just 800K in Q2, Android over 97% of the market - 9to5 Mac

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