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アップル、自動車開発プロジェクトを仕切り直し - ソフトウェア関連に重点シフトか(NYTimes)
2016.09.12
Updated by WirelessWire News編集部 on September 12, 2016, 12:41 pm JST
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2016.09.12
Updated by WirelessWire News編集部 on September 12, 2016, 12:41 pm JST
アップル(Apple)社内で進んでいるとされる電気自動車(EV)・自動運転車の開発プロジェクト「Project Titan」について、NYTimesが米国時間10日、アップルが同プロジェクトに関する戦略の見直しを行い、プロジェクトの重点を車両全体からソフトウェアの開発にシフトしつつつあるなどとする関係者3人の話を報じている。
「Project Titan」関連では、同プロジェクトの責任者を務めていたスティーブ・ザデスキー(Steven Zadesky)という幹部が今年1月に同社を離れ、その後今年7月には事態収拾のために、事実上引退状態にあったベテラン幹部のボブ・マンスフィールド(Bob Mansfield)氏が新たな責任者に任命されたこと、さらに同月下旬にはマンスフィールド氏が着任早々、現ブラックベリー(BlackBerry)傘下のQNXの共同創業者であるダン・ドッジ(Dan Dodge)氏を雇い入れたことなども報じられていた。
今回のNYTimes報道の内容は、マンスフィールド氏によるプロジェクトの方向転換に関するもので、この2年あまりの間に1000人を超える規模に膨らんだ開発チームの一部がすでに解雇されていることや、このレイオフが同プロジェクトの再起動(“reboot”)の一部として実施されたことなどを伝える関係者の話が紹介されている。また、同プロジェクトで開発された自動運転車の試験走行がクローズドな環境ですでに実施されているものの、この技術の実用化には今後何年もかかりそうだとする関係者の話も記されている。
アップルによる自動車開発の可能性については、当初はテスラ(Tesla)に対抗するような高級車の投入を想定しながら関係する各分野の人材獲得を進めているとする話が伝えられ、昨年2月には同社が2020年の量産開始を視野に入れているとする話もBloombergで報じられていた。
既存の自動車メーカー各社やグーグル(Google)、ウーバー(Uber)、バイドゥ(Baidu)などのテクノロジー大手各社で、自動運転車の実用化に向けた取り組みそれぞれ加速するなか、自動車のソフトウェア開発に重点をシフトしたアップルが今後提携先探しなどでどのような動きを見せるかなどに注目が集まる可能性がある。
【参照情報】
・Apple Is Said to Be Rethinking Strategy on Self-Driving Cars - NYTimes
・Apple Shuts Some Elements of Electric Self-Driving Car Project, Lays Off Workers - WSJ
・Apple loses dozens of staff from car project - FT.com
・Apple may be quitting the race for self-driving cars - QUARTZ
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