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米ヒューレット・パッカード(Hewlett Packard:以下、HP)は現地時間12日、サムスン(Samsung)のプリンター事業を10億5000万ドルで買収することで同社と合意したと発表した。

HPによれば、買収は規制当局の承認を経て、12ヶ月以内に完了する見込みだという。また、サムスンはこの取引の一環として、買収完了後にHPの株式1億〜3億ドル分を株式市場から取得する見込み。また、同社はこの買収を通じてサムスンの持つ6500件のプリンター関連特許についても取得し、サムスンのプリンター事業の6000人の従業員もそのままHPに移るという。

そのほか、HPはこれまでキヤノンなど外部企業に依存してきたプリンターエンジンについても、サムスンが保有する技術を取得することになる。HPのイメージング&プリンティング事業を率いるエンリケ・ローレス(Enrique Lores)氏はこの点について、「プリンターエンジン技術はHPの利益率を引き上げるもの」としながら、「(HPは)中核的な技術を手に入れることになり、非常に重要なこと」とWSJに述べている。

この話題に触れたWSJでは、HPが今回買収することになったサムスンのプリンター事業のなかにA3プリンター事業が含まれていることに触れ、同社が市場規模550億ドルと見積もるA3プリンター市場での拡大を目指していると指摘している。

なお、調査会社IDCによれば、プリンター市場では、HPがシェア首位となっており、以下キヤノン、セイコーエプソン、ブラザー(Brother Industries)が続き、サムスンはシェア4%の5位となっていたという。

【参照情報】
HP Agrees to Acquire Samsung Printer Business for $1.05 Billion - WSJ
Samsung Sells Printer Business to HP for $1.05 Billion - Bloomberg
HP is buying Samsung’s printer business to ‘disrupt’ the copier industry - The Verge

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