ミレニアル世代は相変わらずSNSが大好きですが、しかしここ最近イギリスを含めた英語圏で目立ち始めているのが、SNSよりも著者と強いつながりを感じられるメディアです。

その代表格がなんとメルマガなのです。

英語圏ではメルマガの代わりに「ニュースレター」と呼んでいますが、面白いのが主要なSNS起業が次々にメルマガ配信サイトを立ち上げたり出資しいてる点です。

特に人気なのが「TinyLetter」「Substack」「Revue」などで、SNSに慣れた世代にとっては、不特定多数に向けた投稿をSNSで眺めているよりも「直接届く」という体験が新鮮なようです。

特に気に入っているインフルエンサーやジャーナリストからの深い情報を読みたい、という中年以上の読者にも人気です。いちいちSNSでタイムラインを追う必要がないので時間の節約になりますし、ピンポイントでディープなニュースや解説、レビューが届くというのが魅力なのでしょう。

雑誌並みの価格で課金するメルマガもあります。

発行者側は、読者から直接返信があるので、内容をカスタマイズすることでより濃い内容を届けることができます。SNSだとどうしても不特定多数向けになる上に、文脈を読めない読者や単なる野次馬も多く、炎上するリスクがますます高まっているので納得ですね。

プロの書き手やジャーナリストは、メルマガをブログやSNSよりもカスタマイズしやすい「自分メディア」として捉えており、レイアウトや内容に関する細かいノウハウのシェアが広がっているのも面白いです。

日本でメルマガに慣れている人からすると懐かしい内容ですが、SNS世代には新鮮なようです。

広告なしの公平な商品レビューサイトの人気が高まっているのと同様、メルマガの流行の兆しも、ユーザーの使える時間がどんどん減っており、極力シンプルな方法で時間を節約したいというトレンドの表れでしょう。

アプリやメディアが増えるほど、時間短縮が求められる。大変興味深い傾向です。アプリやサービス設計において、シンプルさ、手軽さ、時間節約がより重要になっていくでしょう。