【野沢正光氏による私塾】ポストコロナ社会における郊外論 第4回 アジアの事例から学ぶ、郊外の暮らしを豊かにするコモン
2022.01.10
Updated by Masamitsu Nozawa on January 10, 2022, 16:55 pm JST
2022.01.10
Updated by Masamitsu Nozawa on January 10, 2022, 16:55 pm JST
建築家 野沢正光氏のオンライン私塾の第4回を開催します。
今回は、10月に「アジアン・コモンズ-いま考える集住のつながりとデザイン-」を出版された日本女子大学 学長 家政学部住居学科教授である篠原聡子氏をゲストに迎えます。篠原氏は建築家でありながら、国内外の集合住宅、さらにはコモンやコミュニティについて長年研究をされています。
「アジアン・コモンズ」の中に掲載されたアジア各国の事例を見ていて気が付くのは、外部空間に余白といえるスペースがあり、そこが住民によって長年にわたって住みこなされて生き生きと使われていることです。集合住宅の各住戸の玄関を入るとすぐにリビングがあり、リビングが家族の交流の場でありながら、訪ねてくる人々を迎え入れる場となっている例が多くあることも興味深いです。
また、余白あるいはレイヤーというワードから連想するのは、饗庭伸氏がゲストの第2回で話題になったスポンジ化です。郊外の空き家や空き地は、計画的に生み出されたものではありませんが、余白のような場所を使い豊かな暮らしの場にしていくという意味では同じようなもので、そのような意味ではアジアの国々の事例は今こそ学ぶべき事例なのかもしれないと思われます。
第4回の開催にあたり、野沢氏からは、以下のコメントをいただきました。
「第1回ではソーラータウン府中を例に、コモンとしての園路についてお話をした。今回は私がかねてよりこれからの郊外において大切と考えている、コモン=共の場所に立ち戻って議論をしてみたい。
篠原氏が出版した『アジアン・コモンズ』では「コモンズというレイヤーの所在」において、法社会学がご専門の高村学人氏と対話をされていて、ソーラータウン府中を取り上げていただいている。この機会にソーラータウン府中についてのご感想も詳しくうかがってみたいと考えている。さらには、スポンジ化が進む郊外においてコモンを成立させる空間とはどのようなものなのか、そのあたりまで話を進められると大変面白いと思う」
お申込みいただいた方が当日お時間に都合がつかなくなった場合には、動画アーカイブでオンデマンド視聴を提供しますので、ご安心ください。
19:00 野沢氏によるトーク 「ソーラータウン府中について」
19:15 篠原氏によるトーク 「アジアン・コモンズ」の内容から
20:00 野沢氏、篠原氏のそれぞれのトークを受けてのディスカッション 「郊外の暮らしを豊かにするコモンや空間とは」
20:45 質疑応答
●日 程:2022年1月21日(金曜)19:00〜
●会 場:Zoomを利用したオンラインイベントです。
お申し込みはこちらの「Peatixのページ」からお願いします。
お申込みいただいた方には、前日までに参加URLをメールにてお送りします。
●参加料:¥3000(税込)
※チケットの購入期限は当日1月21日の18:00までとさせていただきます。
●主 催:WirelessWireNews編集部(スタイル株式会社)
野沢正光(のざわ まさみつ)
1944年東京生まれ。1969年東京藝術大学美術学部建築科卒業。1970年大高建築設計事務所入所。1974年野沢正光建築工房設立。現在、横浜国立大学建築学科非常勤講師など。主な作品として「熊本県和水町立三加和小中学校」「愛農学園農業高等学校本館」「立川市庁舎」「いわむらかずお絵本の丘美術館」など。著書に『環境と共生する建築』『地球と生きる家』『パッシブハウスはゼロエネルギー住宅』『住宅は骨と皮とマシンからできている』など。
篠原 聡子(しのはら さとこ)
1958年千葉県生まれ。日本女子大学大学院修了後、香山アトリエを経て、空間研究所主宰。現在、日本女子大学家政学部住居学科教授、同大学学長。
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登録はこちら1944年東京生まれ。1969年東京藝術大学美術学部建築科卒業。1970年大高建築設計事務所入所。1974年野沢正光建築工房設立。現在、横浜国立大学建築学科非常勤講師など。主な作品として「熊本県和水町立三加和小中学校」「愛農学園農業高等学校本館」「立川市庁舎」「いわむらかずお絵本の丘美術館」など。著書に「環境と共生する建築」「地球と生きる家」「パッシブハウスはゼロエネルギー住宅」「住宅は骨と皮とマシンからできている」など。