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テラヘルツ帯の利用促進へ新勧告、インド通信当局

5G News Sep 3rd. week, 2024

2024.09.20

Updated by Wataru Nakamura on September 20, 2024, 08:27 am JST

インド電気通信規制委員会(Telecom Regulatory Authority of India、TRAI)は8月21日、テラヘルツ周波数帯の利用に関する新たな勧告を発表。インド政府や国内の通信事業者に対して、将来の6G技術や関連サービスのためにテラヘルツ帯の利用を検討するよう促している。

TRAIは新たなプレスリリースの中で、「政府は95GHzから3THzの周波数帯域に『Tera Hertz Experimental Authorization(THEA)』と呼ばれる新たな実験許可制度を導入すべき」と主張。THEAの主な目的について「95GHz〜3THzの帯域における研究開発、屋内外試験、技術試験、実験、デモなどを促進すること」と説明し、「学術・研究機関、通信サービスプロバイダー、中央・州政府機関、インキュベーター、OEMメーカーなどあらゆる国内組織がその応募資格を得るべき」とした。また、具体的な許可期間については「最長で5年間」との案を示している。

TRAIはこの許可制度について「政府の『Make in India(モディ政権が進める国内の製造業復興の取り組み)』イニシアティブを後押しすることになる」と説明。また、現地シンクタンクのBroadband India FormのTV Ramachandran氏は今回の発表について「TRAIは、インドが試験や研究開発において世界的な大国となるための土台を築きつつあり、近い将来、我々が最先端の技術やサービスを生み出すための環境を整えている」とコメントしている。

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。

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