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大関 真之 masayuki_ohzeki

1982年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻博士課程早期修了。東京工業大学産学官連携研究員、ローマ大学物理学科研究員、京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻助教を経て2016年10月から東北大学大学院情報科学研究科応用情報科学専攻准教授。非常に複雑な多数の要素間の関係や集団としての性質を明らかにする統計力学と呼ばれる学問体系を切り口として、機械学習を始めとする現代のキーテクノロジーを独自の表現で理解して、広く社会に普及させることを目指している。大量の情報から本質的な部分を抽出する、または少数の情報から満足のいく精度で背後にある構造を明らかにすることができる「スパースモデリング」や、次世代コンピュータとして期待される量子コンピュータ、とりわけ「量子アニーリング」形式に関する研究活動を展開している。平成28年度文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞。近著に「機械学習入門-ボルツマン機械学習から深層学習まで-」、「量子コンピュータが人工知能を加速する」(共著)がある。

知的情報処理の最前線:信号処理のピクロス「圧縮センシング」

ピクロスというペンシルパズルのひとつをご存知だろうか。 格子状に区切られた四角のマスだらけの図面の上と左に数値が並べられており、その数値が示すのは格子内に浮かび上がる画像の限定的な情報である。 その限られた情報だけから、 […]

2016.01.26

知的情報処理の最前線:「カンニング検出」という問いかけ

今年のセンター試験前日.朝日新聞の朝刊である. 「人工知能でカンニングを発見 京大などがプログラム開発」 という見出しで僕の研究が世の中に報じられた.非常に光栄なことである. それ以来、僕に会う人会う人、「カンニング見ま […]

2015.12.22

知的情報処理の最前線:Googleの本気?「量子アニーリング」の威力

量子アニーリングについての概観を初回に紹介して、その後大きなニュースとして、その性能が各種メディアを賑わせた. D-wave2Xは既存のコンピュータの1億倍も高速である という報道だ.これはしっかりとした学術論文に投稿さ […]

2015.12.15

知的情報処理の最前線:人生そのもの「マルコフ連鎖モンテカルロ法」

人生は一度きり. あんなことをしてみたい、こんなことも経験したい.しかし人生は一度きり. 色々試しては失敗して、成功の秘訣を探りたい.しかしその試す回数は、自分の人生においては限られている.代わりに多くの人の経験を聞いて […]

2015.12.08

知的情報処理の最前線:世界の表現芸術「深層学習」

人間はぱっと目の前にしたものが何であるか、即座に判別する. 危機的状況にさらされたとき、決断に迫られたとき、人間は即座に判断をする. これを人工知能研究の最前線では、普通に行うことができつつある.様々な事象を「データ」か […]

2015.12.01

知的情報処理の最前線:「スパースモデリング」という方法論

会議が長引くのは決まって誰かの混ぜっ返しだ.しかしその発言が「本質」をついていると、ついつい考えたくなるものだから有り難い.一方で「何が言いたいの?」と感じるよくわからないことをグダグダ言われるときほど悲しいことはない. […]

2015.11.24

知的情報処理の最前線:新規計算技術「量子アニーリング」

多くのデータから、その本質を抽出するための技術として「機械学習」が世の中を賑わすキーワードとなってきている. 過去の情報として、データを参考にした上で、未来への予測に使うといった利用の仕方や、目の前にしたものや聞いたもの […]

2015.11.17