スーパー書評「漱石で、できている」5夏目漱石『こころ』ではなく『行人』 漱石における「性」の問題 2020.06.05 漱石というと、国語の教科書などに取り上げられるのは、ほとんどの場合『こころ』のようです。実は、私にとって、漱石の小説のなかで、生涯繰り返し読むことに消極的な唯一のものが『こころ』なのです。