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差がなくなるブロードバンドの利用パターン - LTE定額制提供には逆風?

2010.03.23

Updated by WirelessWire News編集部 on March 23, 2010, 00:00 am JST

カナダのサンドバイン(Sandvine)は、固定系通信キャリアとモバイル系キャリアの両方に、帯域管理や制御のソリューションを提供している。その同社が先ごろ発表したレポートのなかで、「モバイル・ブロードバンドのトラフィック・パターンは、固定ブロードバンドのそれと似てきている」と述べている。

このレポートには、モバイル・ユーザーは、インスタントメッセンジャーやSkypeなどのリアルタイム型コミュニケーションを含め、固定系のブロードバンド・ユーザーと同じようなアプリケーションを利用していること、さらに今後はiPadのような高機能の携帯端末の登場や、ラップトップ向けの通信用ドングルが普及することで、ユーザーがますますデータ量が多く帯域を消費するアプリケーションの利用を増やし、いっぽう音声利用は控えめになると書かれてある。

なお、モバイル・データ・ネットワークで最も広く使われているのはFacebookで、同サービスのユーザーは平均で1時間に1回接続している。また、ソーシャルメディア全体ではトラフィックの9%、YouTubeは10〜15%を占めるという。

AT&Tによると上位5%のユーザーが全トラフィックのほぼ半分を占めているというが、こうした利用実態は定額制の導入と馴染まない。

LTEの料金体系については、AT&Tもベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)も従量制にすると明言はしていない段階のようだが、少なくとも米国では、LTEの定額制での提供は当分期待できそうにない。(幸野百太郎)

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