シード・プランニングは2010年5月19日に、モバイル広告業界各社を対象としたモバイル広告の市場動向調査の結果を発表した。2009年のモバイル広告市場規模は前年比22.2%増の1,210億円と推定した。また2014年には、2009年比で倍増の2,440億円と予測。
2009年のモバイル広告市場は、2008年秋以降の経済環境の悪化による影響により、人材業・金融業の出稿が抑制された一方で、公式サイト上で有料課金ビジネスをおこなうコンテンツプロバイダの広告出稿が引き続き好調を維持した。また、通販業やモバイルEコマースを運営する事業者などの出稿も拡大した。
この結果、2009年は対前年比22.2%増と、2008年の対前年比33.7%増から勢いは無くなったが、マス4媒体広告が苦戦する中、引き続き好調を維持した。
▼図1 モバイル広告市場規模(2007年〜2009年)
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2010年以降のモバイル広告市場は、市場全体の広告費の約5割を占める公式コンテンツプロバイダ事業者の出稿額増加にやや歯止めがかかることが予想されるものの、通販・モバイルEコマース運営事業者の出稿増や、2009年にキャンペーンの数が減少した食品・飲料メーカーをはじめとする消費財メーカーからの出稿が2010年後半以降本格的に回復することが期待されると予想している。
また2011年以降についてはモバイル端末に装備されているGPS機能を利用したユーザーの位置情報に基づく情報サービスを提供する媒体や、ブログサービスを提供する媒体などが、モバイルインターネット利用者層の幅を広げる役割を担うことが期待される。また、今後普及が見込まれるスマートフォンや、大手SNS媒体運営者が2009年後半から2010年にかけて開設したアプリケーションビジネスプラットフォームがモバイル広告の新しい需要を生み出すことが期待されると分析している。
▼図2 モバイル広告市場予測(2010年〜2014年)
またこれからの5年で広告種別の成長率を見ると、モバイルリスティングが約3倍に、モバイルWeb広告が約2倍に、モバイルアフィリエイト広告は約1.6倍に成長すると予測している。
▼図3 モバイル広告種別市場規模(2009年と2014年)
2009年7月〜2010年4月に実施したモバイル広告業界各社30社へ訪問面接調査などによる。
【情報ソース】2010年5月19日のシード・プランニングのプレスリリース
・「モバイル広告の市場動向調査」がまとまりました。
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