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リライアンスとGTLインフラが携帯基地局タワー事業を統合へ

2010.07.01

Updated by WirelessWire News編集部 on July 1, 2010, 13:54 pm JST

GTL Infrastructure
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インド第2位の携帯通信事業者、リライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications:以下、リライアンス)が、GTLインフラストラクチャ(GTL Infrastructure :以下、GTLインフラ)と、両社の携帯基地局タワー事業を統合することに合意した。リライアンスが、同事業を手がけるグループ会社のリライアンス・インフラテル(Reliance Infratel)をGTLインフラに売却することになるが、両社は今後6ヶ月程度で詳細を詰める見通し。この事業統合は、インドでの過去最大の合併・買収の案件となり、統合後の同事業の事業価値は108億ドル(5兆ルピー)に達するとみられる。

この事業統合の実現により、GTLインフラは世界最大の独立系タワーカンパニーとなる。同社は、リライアンス・インフラテルが保有する約5万局の鉄塔を含め、あわせて約8万500局を支配下に収め、またインドの通信事業者10社以上から12万5000のテナント管理を任されることになる。

統合後のGTLインフラの顧客リストには、リライアンス、エアセル(Aircel)、バーティ・エアテル(Bhari Airtel)、エティサラート(Etisalat DB)、イデア・セルラー(Idea Cellular)、ボーダフォン・エッサール(Vodafone Essar)、システマ・シャム・テレサービシス(Sistemaa Shyam TeleServices)、ユニノア(Uninor)、ビデオコン・モバイル(Videocon Mobile)、タタ・テレサービシス(Tata Teleservices、エステル(S Tel)などの通信事業者が名を連ねることになる。なお、エアセルでも今年1月に、自社保有の基地局タワー1万7500局を18億4000万ドル(840億ルピー)でGTLインフラに売却している。

契約者数で世界第2位となったインドの携帯通信市場では、現在15社の事業者が熾烈な料金競争を展開している。この影響を受けて、リライアンスでも業績が悪化していた。また5月に終了した3G周波数帯オークションで同社はライセンスを獲得したことから、今後3Gネットワーク整備へさらなる投資が必要となるが、約64億ドルの債務をかかえる同社は今回発表の事業売却代金をこの債務圧縮にあてる考えだと報じられている。

【参照情報】
Reliance, GTL Strike $10.8B Tower Deal - Light Reading Asia
India's Reliance, GTL Infra to merge tower operatons - Reuters
競争激化がつづくインド携帯電話市場 - 第2位のリライアンスも業績悪化
インドの3Gオークションが終了 - 落札額は110億〜146億ドルに

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