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[先週の動き]iPad/iPhone活用の動き続々、一方でiPhoneやAndroidに忍び寄る悪意

2010.08.23

Updated by WirelessWire News編集部 on August 23, 2010, 10:00 am JST

お盆休みを挟んだここ2週間。異常な暑さが続く日本列島ではニュースも夏バテしているのか、出控えた様子だった。その中でコンスタントに飛び込んできたのは、舶来の端末iPadやiPhoneに関連する話題だ。

コクヨがiPad大量導入、サイボウズは主力製品のiPad対応を完了

201008231000-1.jpg電車の中や喫茶店などでも見かけることが多くなってきた米アップルのiPad。その存在感はビジネスソリューションでも着実に大きくなっている。

WirelessWire News読者が注目したのは、コクヨのiPad大量導入のニュースだった。コクヨは2010年に150台、2011年には全1500台のiPadを導入して、まずは自社の業務に役立てようと計画している(関連記事:コクヨがiPadの1500台導入を計画、自社利用の経験を活かした新規サービス開発を目指す)。活用方法は5種類。主なものとしては、動画や3D映像を使った効果の高いプレゼン利用、シンクライアントとして使いPCレス化の促進、会議のペーパーレス化の推進などがある。

コクヨでは、iPadを利用したソリューションを自社の業務効率化やコスト削減につなげることはもちろん、iPadの自社利用を一種のテストベッドとして活用する。顧客企業に対して提案する新サービスの開発につなげるほか、iPad利用の現実や効果を見せられる"ショーケース"としての意味合いも備える。

グループウエア製品などを提供するサイボウズは、自社の主力製品がiPadに正式対応したことを発表した(関連記事:サイボウズ、主力製品のiPadでの動作検証を終え、正式対応をアナウンス)。正式対応したのは、「サイボウズ Office」「サイボウズ ガルーン」、データベースの「サイボウズ デヂエ」、ネットワークサービスの「サイボウズ リモートサービス」。これらはWebアプリ型の製品で、iPadのWebブラウザ「Safari」での動作を検証し終えたことから正式対応の発表になった。

コンシューマ向けの電子雑誌、書籍のサービスでもiPad関連の話題が続いた。1つはウェイズジャパンが提供する配信・販売プラットフォーム「雑誌オンライン.COM」のiPad対応(関連記事:)。電子雑誌の販売の「雑誌オンライン」、iPad版アプリの提供を開始。無料で提供するiPad用アプリの「雑誌オンライン for iPad」を使うことで、雑誌の立ち読みや電子雑誌の購入・閲覧、紙の雑誌の購入などが可能になる。

もう1つは、iPadによる電子書籍の売上が好調だというニュース(関連記事:電子書籍の売上、iPadがiPhoneの2倍に)。電子書籍販売サイト「eBookJapan」を運営するイーブック イニシアティブ ジャパンは、2010年7月の電子雑誌の売上状況を公表した中で、7月にはiPadの売上がiPhoneの売上の2倍に達したという。5月末に発売されたばかりのiPadだが、6月にはすでにiPhoneの売上に並び、7月には前月比で3倍の売上を達成しiPhoneとの差を大きく着けた。iPhoneとiPadの間で電子書籍の売上が一気に開く状況を見ると、同様のユーザーインタフェースの端末でも、画面の大きさなどが用途に関わってくることを実感させられる。

iPhone向けのサービスも着々、Androidにも新アプリ

201008231000-2.jpgスマートフォンでも業界の動きはあった。まずはiPhone向けのサービス提供の話題が2つ。1つは、6月1日のカットオーバー以来、なかなか本格始動できなかったビューンのコンテンツ配信サービス「ビューン」が、iPhone向けに正式なサービスを開始したこと(関連記事:ビューンのコンテンツ配信、iPhone/iPod Touch向けサービスも正式再開)。無線LAN環境での利用に限定した再開となったが、8月17日から正式なサービスを提供することになった。これで、先行していたiPad向けに続いてiPhoneでも利用できるようになり、、元々描いていたサービスイメージにだいぶ近づくことができた。

携帯電話向けのコンテンツプロバイダー大手のグリーは、iPhone向けのサービスの提供を始めた(関連記事:「GREE」、タッチパネルに最適化したiPhone版βリリースを公開)。iPhone向け(iPod Touchも含む)サービスだが、アプリを提供するのではなく、Webサービスとして最適化を図った。キー操作が前提の携帯電話向けなどと異なり、タッチパネルでの利用を前提としてインタフェースを刷新した。iPhone向けの提供は、今後の各種スマートフォン向けサービスへの布石であり、アプリによる提供も検討している。

着々と浸透するiPhoneに関する利用実態の調査もあった。MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)のが実施した「iPhoneアプリのダウンロード数に関する実態調査」がそれ(関連記事:iPhone所有率は8.0%、有料アプリは月に1〜5個、--MMD研究所が調査)。スマートフォンの所有率は、iPhoneが8.0%でその他のスマートフォンが3.4%という結果だった。iPhoneユーザーにアプリの利用状況を聞いたところ、有料・無料を問わず1カ月にダウンロードするアプリは「1〜5個」が4割強、「6〜10個」が3割強だった。有料アプリに限ると1〜6個」が6割近くを占める結果となった。

iPhone以外では、楽天トラベルがAndroid端末向けのアプリを提供するというニュースがあった(関連記事:楽天トラベル、グループ初のAndroid向けアプリを提供)。宿泊予約などが可能なアプリで、GPS機能と連動して現在地近くの施設を検索するといったこともできる。楽天グループとしては、Android端末向けのアプリ提供はこれが初めてだという。

スマートフォンの安全に黄信号、WiMAX搭載自販機が登場

201008231000-3.jpgiPad/PhoneやAndroid端末に向けて、さまざまなサービスやビジネスが生まれてきているが、セキュリティ面で手放しではいられないことも明らかになってきた(関連記事:狙われ始めたスマートフォン、iPhoneやAndroidにセキュリティの穴)。

1つはiPad/iPhoneのセキュリティホールについて。細工を施したPDFファイルを経由して、ウィルスなどに感染するリスクがあるというものだ。これは8月12日に公開されたiPhone向けの最新OSであるiOS 4.0.2 ソフトウェア・アップデート for iPhoneと、iPad向けのiOS 3.2.2 ソフトウェア・アップデート for iPadで対策がなされた。しかし、OSのアップデートがなされない場合にはセキュリティホールが残ることになり、今後の継続した注意が必要になる。

もう1つはAndroid端末に向けたウィルスが見つかったこと。ウィルスに感染したAndroid端末は、送信者に課金される有料のSMSに対して、メッセージを勝手に送信する。ユーザーは知らず知らずのうちに、ウィルス製作者に"お金を払う"ことになってしまうのだ。有料SMSがロシア国内を対象としたサービスであるため、現時点では国内のユーザーには被害はない。しかし、これらの状況から、スマートフォンユーザーはウィルスと無縁とは言っていられず、意識して対策を講じる必要があることがわかる。

201008231000-4.jpg話は変わり、テレビのニュースやバラエティ番組などでも話題になった「利用者の属性を判断してお勧め商品を提案する」自動販売機の発表もあった。JR東日本ウォータービジネスが展開する新型自販機で、JRの品川駅構内に2台設置され、今後500台の設置を計画している(関連記事:WiMAX搭載でデジタルサイネージ機能を強化した「次世代自販機」がエキナカに登場)。この自販機、デジタルサイネージとしても利用するため、大容量の通信インフラが必要になった。そこで従来機のFOMAに代わってWiMAXを利用し、ネットワークの容量を確保している。WiMAXのM2M利用の1つの姿として、都市部での大容量データ伝送というソリューションが、見えてきたようだ。

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