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[2013年第21週]au夏モデル発表、研究所公開などKDDIが攻勢、スマートフォン視聴率を提供

2013.05.27

Updated by WirelessWire News編集部 on May 27, 2013, 12:00 pm JST

この週は、KDDIの話題が満載。夏モデルの新製品、新サービスの発表に続き、KDDI研究所の公開や新技術の発表、そしてEメールなどの新ユーザーインタフェースの提供と、盛りだくさんだった。一方で、サービスエリアの不当表示により消費者庁から措置命令を受けるというニュースもあった。KDDI、ソフトバンクモバイルなどが新大久保で韓国企業と共同でO2O実験を開始、ニールセンがスマートフォン視聴率の提供を開始といったトピックも興味深い。

KDDIウィーク、夏モデルに新技術、新サービスが目白押し

KDDIウィークの皮切りは、2013年夏モデルの新製品と、同社が推進する3M戦略を推進する新サービスの発表だった。新製品の4機種はすべてスマートフォン。新製品の数のアピールではなく、サービスとの連携でスマートフォンを「使いこなす」世界を提案する。新製品はフルメタルボディーの「HTC J One HTL22」、au版Xperia Zの「Xperia UL SOL22」、au初のIGZO搭載スマホ「AQUOS PHONE SERIE SHL22」、大人向けの上質モデル「URBANO L01」の4機種である。いずれも下り最大100Mbpsのau 4G LTEに対応する。

サービス面では、また3M戦略第2弾となる「スマートリレーションズ構想」を明らかにした。具体的な施策が「auスマートパス」に加わる情報プッシュの「タイムラインUI」と、スマートフォンの使えるようにするために専任アドバイザーがサポートする「auスマートサポート」である。いずれもスマートフォンとリアルの世界を組み合わせたサービスで、スマートフォンの使いこなしを追求する(関連記事:KDDI、2013年夏モデルは「使いこなすスマホ」をテーマに厳選4機種)。

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次いでKDDI研究所も"「使いこなす」を実現するKDDIの技術開発"をテーマに、報道関係者向けに同社研究所見学会を開催した。見学会の目玉は、同日に発表されたばかりのAdvanced-MIMO技術だった。LTE-Advanced(参考情報)では複数のアンテナを組み合わせて基地局と端末間のスループットを向上させるMIMO技術(参考情報)が導入される。しかしMIMOの送信側のアンテナが4本、8本と増えても、端末側のアンテナが対応して増えないと、増えた基地局側のアンテナを有効に利用できない。Advanced-MIMOでは、余った基地局側のアンテナで別の端末とも同時に通信することで、電波を有効利用して全体の周波数利用効率を向上させられる(関連記事:KDDI研究所、Advanced-MIMO技術などを公開)。

また、KDDIがauのAndroidスマートフォン向けのKDDI EメールとSMSのアプリケーションを刷新したというニュースもあった。いずれもメールのやり取りを吹き出し型に示すタイムライン表示の「会話モードUI」を導入し、コミュニケーションを円滑にする。やり取りの履歴が一覧できるため、経緯を見ながら返信できてレスポンスを高められるほか、短いメッセージでも楽しめる。LINEの「トーク」と同様の使い勝手をEメールとSMSにも導入し、キャリアのサービスの利用維持に努める(関連記事:KDDI、EメールとSMSにタイムライン表示の「会話モードUI」を導入)。

一方で残念なニュースもあった。KDDIは2013年5月21日、LTEサービスの「au 4G LTE」の広告の一部に不当表示があり、消費者庁から措置命令を受けたことを発表した。カタログやWebサイトの4G LTEのエリア表記に、iPhone 5では実態と異なる内容が記載されていたため。同日、田中孝司社長以下関係責任者の報酬を一部返上することも併せて発表した(関連記事:KDDI、「au 4G LTE」の不当表示で消費者庁から措置命令)。

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新大久保でO2O実験、ドコモはグアムでCATV会社買収

この週、国内キャリアと海外企業との連携のニュースが2つあった。1つは、KDDI、ソフトバンクモバイルなど日韓5社が、東京のコリアタウンとして有名な新大久保で、NFC対応スマートフォンを使ったクーポンサービスの実証実験を開始すること。実証実験は5月25日から8月24日にかけて行う。実証実験を行うのは、auショップなどを展開するワイエスシーインターナショナルと、KDDI、ソフトバンクモバイルの国内側企業と、韓国のSKプラネット、キュエンソルブ の計5社。実験では、NFC対応スマートフォンを持っている日韓両国のユーザーが、新大久保エリアの80店舗の情報やクーポンを入手できるようにする(関連記事:新大久保でNFCクーポンの実験、KDDI、ソフトバンクなど日韓5社が実施)。

日韓5社「新大久保NFCクーポンサービス」の実証実験を開始
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もう1つは、NTTドコモが、グアムと北マリアナ諸島地域の最大のケーブルテレビ/インターネット事業者であるMCV Guam Holding Corp.の全株式を取得したこと。今後、ドコモの100%子会社でグアム最大手の携帯電話事業者ドコモパシフィックがMCV社のケーブルテレビ、インターネット、固定電話サービスを同社のブランドで提供し、4つのサービスをワンストップで展開する計画だ(報道発表資料:グアムのケーブルテレビ及びインターネット事業者MCV社の買収完了について)。

スマートフォン視聴率始動、980円LTEが機能拡充

このほかこの週の主なトピックを紹介する。

ニールセンがスマートフォン視聴率「Mobile NetView」の提供を開始した。日本国内のスマートフォン4000台(iOS、Android各2000)の利用動向を計測して統計処理を施し、iOS、Androidの両OSのWebサイト訪問状況、アプリ利用状況をレポートする。集計は月次で、当月末までのデータが翌月19日に提供される。提供形態は、年間契約者に対するオンラインサービスとなる(関連記事:ニールセンがスマートフォン視聴率データの提供を開始)。

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、月額980円で利用できるモバイルデータ通信サービス「OCN モバイル エントリー d LTE 980」の機能強化とラインアップ拡充を実施した。これは4月に提供を開始したサービスで、1日30MBまでならばLTEの高速データ通信が可能な低価格サービスとして好評を得ている。1日30MBを超過した際の通信速度を100kbpsから200kbpsへ増速するとともに、nanoSIMカードの提供やFOMA(3G)端末への対応を開始した(報道発表資料:月額980円のLTE対応モバイルデータ通信サービス「OCN モバイル エントリー d LTE 980」における1日30MB超過時の通信速度の増速(200kbps)やnanoSIM対応などの機能強化について)。

東京地下鉄(東京メトロ)とUQコミュニケーションズは、東京メトロの全線でWiMAXサービスが利用できるようにする。5月28日正午にサービスを開始する。これで東京メトロの駅のうち他の鉄道会社が管理する半蔵門線・副都心線の渋谷駅、南北線の目黒駅を除くすべての駅とトンネル内でWiMAXサービスが利用できるようになる。UQコミュニケーションズでは、都営地下鉄でも全線(一部他社管理駅を除く)でWiMAXサービスを提供しており、東京の地下鉄は携帯電話に加えてWiMAXもエリア化が完了した(関連記事:UQ WiMAX、5月28日から東京メトロ全線で利用可能に)。

昨年の第21週のできごと

・スマホはバッテリーに不満、BYODで遅れる日本
・LTE-Advancedの実験、LTE利用の割引サービス
・グローバルからの歩み寄り、グローバルへの提案
・タリーズでおくだけ充電、CGM提供会社に年齢情報

[2012年第21週]スマホの不満は? 増えるBYODを求める声、LTE-Advancedの実証実験

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