Gartnerは2010年11月10日、2010年第3四半期の世界の携帯機器の売上データを発表した。売上台数ベースでは、2009年第3四半期から35%増の4億1,709万台となった。スマートフォンの台数はそのうちの19.3%を占め、前年同期比で96%増となった。全体では3四半期連続で、対前年同期比2ケタ増となった。またAppleとAndroidがスマートフォンの売上を牽引した。
メーカー別シェアをみると、依然トップ3はNokia、Samsung、LGだが、3社合計のシェアは66.6%から52.0%へと下落している。特にNokiaは28.2%でトップを維持しているが、前年同期比で8.5ポイントと大きくシェアを落としている。Appleはトップ5の中に入り、Research In Motionを抜いた。
その他のカテゴリーのシェアが33.0%と増えているのは、ノーブランドのWhite boxと呼ばれる製品の台頭だ。2010年第3四半期は中国だけでなくインド、ロシア、南米などでもこのWhite box業者の売上が増加しているという。これは非3G機器に対するニーズのためで、短期的なものではなくまだ続くものとみている。
▼図1 世界の携帯機器売上メーカー別シェア(2009年第3四半期と2010年第3四半期、台数ベース)
▼図2 世界の携帯機器販売台数(2009年第3四半期と2010年第3四半期、メーカー別)
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スマートフォン売上台数は2010年第3四半期に世界で8,053万台、前年同期の2009年第3四半期が4,109万台で、96.0%増となった。OS別にみると、2010年第3四半期はAndroidのシェアが前期の17.2%から8.3ポイント増で2位になった。AppleのiPhone OSも14.2%から16.7%シェアをアップし3番手に浮上した。これによりResearch In Motionは前期の18.2%から3.4ポイント減の14.8%で4位に下落した。上位4社のシェアは85.9%(2009年第3四半期)から93.6%(2010年第3四半期)と、寡占化が進んでいる。
▼図3 世界のスマートフォン売上OS別シェア(2009年第3四半期と2010年第3四半期、台数ベース)
▼図4 世界のスマートフォン販売台数(2009年第3四半期と2010年第3四半期、メーカー別)
2010年通期では、White box業者の成長で、年間伸び率は30%を超えるとGartnerではみている。2011年にはAppleのiPadのようなメディアタブレットの影響が試されることになるだろう。ちなみにメディアタブレットは2011年に5,480万台の出荷を見込んでいる。
【情報ソース】
2010年11月10日のGartnerのプレスリリース
・Gartner Says Worldwide Mobile Phone Sales Grew 35 Percent in Third Quarter 2010; Smartphone Sales Increased 96 Percent
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