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【企業名】GestureTek Inc.
【所在地】アメリカ カリフォルニア州Sunnyvale(530 Lakeside Drive, Suite 280, Sunnyvale, California 94085, USA)
【URL】http://www.gesturetek.com/

GestureTekはもともとカナダの会社で設立は1986年と古い。人間の動きを検知するジェスチャー認識の特許技術を開発したことで知られる。すでにグローバルで2,500社の顧客を持ち、イベント会場やマルチメディア・キオスク、ゲーム機、インタラクティブ広告など4,000以上のシステムやソリューションにインストールされており、ソニーのPlayStation2のEyeToy(Webカメラコントローラ)やマイクロソフトのXBOX360にも採用されている。

主力製品は、マウスなどの代わりに手の動きを認識して入力に使うGestPoint、全身の動きを入力に使うGestureXtreme、ディスプレー前に立った人の映像を画面に取り込み、コンテンツと連動させるScreenXtreme、床や壁に映しだした映像への入力に使うGestureFXなど。身振りや手の動きだけを使って、イベントなどでの展示がインタラクティブになり、ディスプレー画面だけでなく、床面や壁面も印象的な広告媒体にもなる。

ジェスチャー入力はゲーム機での採用が相次いだため、実際に試した人も増えてきている。これまではイベント会場や大企業などのエントランスホール、ショッピングモールなどで導入されるケースや、家庭用ゲーム機への適用などが目立っていたが、LTE時代になるとGestureTek社システムの設置場所の自由度が格段に拡がるはずだ。デジタルサイネージなどで広く採用される可能性がある。

また、同社はモバイル機器のUI(ユーザインタフェース)への適用にも熱心なようだ。すでに何年も前から、携帯電話に搭載されたカメラを使ってボタンに代わるUIにするソフトウェア(EyeMobile)を各社の電話機に提供しており、2007年にはLaptopマガジン誌から賞も受けているそうだ(ベスト・モバイル・エンターテイメント・アプリケーション賞)。当時から携帯本体の動き(振ったり傾けたり回転させたり)を入力に使っていたようだが、各種センサーの利用が当然になってきたiPhoneやAndroidでは、同社技術に携帯電話とは比較にならない豊かな用途が生まれているかもしれない。

GestureTek社はソニー、パナソニック、マイクロソフト、インテル、ボーダフォンなど大手企業を多数、顧客に持ち、戦略パートナーとしては上海のTose Software(東星軟件(上海)有限公司)スペインのTelefonica、日本のNTTドコモの3社のみ名前が挙がっている。日本には代理店(オフィスネット社)があるようだが、GestureTek社の拠点はまだない模様。

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