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Yahoo!の"livestand"が目指す新たな世界観

2011.02.15

Updated by Tatsuya Kurosaka on February 15, 2011, 20:13 pm JST

会場の外でもあちこちイベントが開催されるのがMWCの特徴で、いくつかは恒例となっているものもある。PEPCOMが主催する「モバイルフォーカス・グローバル」もその一つで、今回も広大なMWC会場での展示には飽きたらない事業者たちが最新機器やサービスを持ち寄っていた。

その中で筆者が注目したのが、米国Yahoo!が2月10日に発表したlivestand from Yahoo!である。デジタルニューススタンドと銘打たれたこのサービスは、主にiPadやAndroid等のタブレットPCをターゲットに、ユーザの好みやTPO等に応じてコンテンツをパーソナライズして提供するというもの。

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たとえばサーフィンが好きなユーザであれば、ユーザの要望に応えてサーフィンに関する情報がリアルタイムかつインタラクティブに配信される。一方その流れに応じて、現在地の時間帯に応じた天気予報が入ってきたり、関連する広告が届いたり、あるいはそうした情報を他のユーザと共有できる、といった仕組みである。

同社はこれを、テレビ的な情報プッシュの感覚とインタラクティブ性を兼ね備えたサービスとして、ユーザにアピールしたいとのこと。現時点ではまだビジネスモデルが明確に定まっていない状況だが、すでにコンテンツホルダーや広告主との交渉を始めており、2011年6月にはiPadとAndroid向けに、さらにその先にはWebブラウザ向けにもサービス提供を計画している。また本サービスは日本でのローンチも検討を始めており、スケジュール通りに進めばそう遠くない時期にお披露目される予定という。

タブレットPCやスマートフォンの台頭によって、利用者による情報への能動的なアクセスと、コンテンツホルダーや広告主の情報プッシュが、端末上でせめぎ合うようになってきた。こうした中、従来のマスメディアとPC Webのいずれもが提供しきれていなかった「新しいコンテンツ体験」に向け、既存のプレイヤーたちも巻き込んだチャレンジが、今後ますます加速しそうだ。

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クロサカタツヤ(くろさか・たつや)

株式会社企(くわだて)代表。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)在学中からインターネットビジネスの企画設計を手がける。三菱総合研究所にて情報通信事業のコンサルティング、次世代技術推進、国内外の政策調査・推進プロジェクトに従事。2007年1月に独立し、戦略立案・事業設計を中心としたコンサルティングや、経営戦略・資本政策・ M&Aなどのアドバイス、また政府系プロジェクトの支援等を提供している。