MWC 2011のACCESSのブースでは、Android端末にテレビ電話機能を提供するアプリのデモを行っている。iPhoneではすでに製品に機能として備わっているIPテレビ電話だが、Android端末向けには見当たらない。ACCESSは、こうした状況のAndroid端末でテレビ電話を実現するアプリ「NetFront Video Talk」をMWC開幕と同時に発表した。

▼「NetFront Video Talk」でAndroidにテレビ電話を追加するデモ

「NetFront Video Talk」は、ACCESSとOKI ACCESSテクノロジーズが共同で開発したアプリ。IPネットワーク上でマルチメディアサービスを実現する国際標準仕様IMSに則り、ACCESSの標準UI（ユーザーインタフェース）を組み合わせて作成したもの。Android端末でIP通信によりテレビ電話を実現する。ただし、アプリの実装には端末のコーデック部分に手を入れる必要があり、エンドユーザー向けに提供するのは現時点では難しい。端末メーカーやキャリアーなどに対して納入し、プレインストールする形でエンドユーザーには提供することになるだろうと説明があった。

▼左のAndroid端末の画面に、ゾウのぬいぐるみが映っている

デモでは、Android端末を使って、双方で相手の端末のカメラが捉えた画像を表示できることを示した。デモ機はアウトカメラしかなかったため、相手の顔を見ながらテレビ電話を試すことはできなかったが、画像が双方向で送られていることが確認できた。呼制御にはSIPを用い、実際の映像の伝送はピア・ツー・ピアで行うという。