電子情報技術産業協会は、2011年2月9日に、2010年の国内移動電話の出荷台数を発表した。2010年は3年ぶりのプラス成長となった。
2010年12月度の移動電話国内出荷台数は2,906千台、前年同月比108.4%と2ヶ月連続プラスとなった。市場でのスマートフォン人気の高まりが、移動電話の出荷にも良い影響を与えていると考えられる。4月〜12月の累計も前年比107.9%とプラスを維持しており、市場の回復度合いを見極めるために、春商戦に向けての出荷動向を引き続き注視していく必要がある。
12月度の携帯電話は2,760千台、前年同月比106.1%とプラスとなった。携帯電話のうち、ワンセグ対応製品は2,369千台、前年同月比113.3%で、ワンセグ搭載率は85.8%、統計開始以来のワンセグ対応製品の累計出荷台数では、98,765千台となった。一方PHSは146千台、前年同月比187.5%と、新しい料金プランがユーザーに支持されたことから5ヶ月連続プラスとなった。
▼表1:国内移動電話出荷台数(2010年12月と2010年1月〜12月)
2010年1月〜12月実績は33,278千台、前年比106.3%と、緩やかな回復に留まったものの、3年ぶりのプラス成長となった。1998年に年間出荷台数が3,000万台を超え、2000年から2007年まで4,000〜5,000万台の水準を維持していたが、2008年に4,200万台(前年比18.7%減)、2009年に3,130万台(前年比25.5%減)と2年連続で大幅に減少が続いていた。2010年は前年比6.3%増と持ち直した。
▼図1:国内の移動電話の出荷台数の推移(1993年〜2010年)
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図2は2009年と2010年の月別の出荷台数の推移を示したものだ。この2年の季節変動をみると、大体同じ動きをしていることがわかる。一番のピークは夏商戦の5月〜6月だ。また2月〜3月は春商戦、11月〜12月が秋冬商戦で好調というパターンがみてとれる。その狭間にあたる1月、4月、7月〜8月、10月といったところは減少傾向を示している。2010年は9月が何故か好調だったのも特徴である。9月単月出荷実績でみると300万台を超えたのは2005年9月以来5年ぶりだった。
▼図2:国内の移動電話の出荷台数の推移(2009年1月〜2010年12月)
自動車電話を含む携帯電話及びPHSが対象。データ提供参加会社は、携帯電話で11社、PHSで8社からなる。国内出荷実績の合計である。
【情報ソース】
社団法人 電子情報技術産業協会
・2010年12月移動電話国内出荷実績
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