東北地方太平洋沖地震は、地震発生から3日を経た14日になっても通信サービスに深刻な影響を及ぼしている。14日17時時点で各通信事業者がアナウンスしている影響をまとめた。

移動体通信サービス

●NTTドコモ（14日10時時点）

・一部地域で、停電などの影響でサービス中断が発生、当該地域では音声通話、パケット通信とも利用できない状況
・北海道地域で、通信設備の停電により、movaのパケット通信が利用できない状況
・東北地方を中心にFOMAの音声通話が混雑し、つながりにくい状況

影響のある地域：
　東北地方（青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県）の一部地域
　関東地方（茨城県、栃木県、千葉県、神奈川県、東京都）の一部地域
　北海道の一部地域

●KDDI（14日11時30分時点）

・音声サービスやEZweb・IS NET、Eメールなどのデータ通信サービスが混雑した場合、時間帯、地域により、つながりにくくなる可能性がある
・au基地局に障害が発生している下記の地域ではサービスを利用できない

基地局に障害が発生している地域：下記各都県の一部地域
　青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、新潟県、茨城県、神奈川県

●ソフトバンクモバイル（14日10時点）

・下記の地域においてソフトバンク携帯電話が利用しづらい状況
・3月14日午前9時頃から、音声通話における通信規制を実施　通信規制は解除済み。現在通信規制は実施されていない（14日18時時点）

影響のある地域：
　青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、群馬県、栃木県、
　千葉県、神奈川県各県の一部地域

●イー・モバイル

・東日本エリア広域で、通信が不安定な状態

影響のある地域：
　宮城県、山形県、福島県、茨城県、群馬県、千葉県、栃木県、山梨県、
　神奈川県の各県の一部

●ウィルコム（14日16時時点）

災害による大規模停電に伴う基地局設備障害により、データ通信サービス及び音声向けサービスの利用が困難な状況

影響のある地域：関東/東北地域

●UQコミュニケーションズ

・宮城県内を中心に全国で約100局の基地局がダウン。その他の地域では通信設備に異常はなく、WiMAXサービスを安定的に利用できる

固定通信

●NTTコミュニケーションズ（14日12時時点）

・電話サービス：企業向け電話サービス（ひかりライン(Arcstarダイレクト)）が、東北地方を中心に一部で利用できない状況（約500回線）
・企業向けデータ通信サービス（IP-VPN、e-VLANなど）：東北地方で一部利用できない状況（約4600回線）
・INS-P：東北地方で一部利用できない状況（約4,900回線）

●NTT東日本（14日6時時点）

・以下のサービスが利用できない状況
　加入電話：56万1000回線、ISDN・フレッツISDN：6万6100回線、専用線：7400回線

影響のある地域：宮城、岩手エリアを中心

●KDDI（14日11時30分時点）

・固定電話、au one netなどのインターネットサービス、IP-VPN、WVS、Ether-VPN、ケーブルプラス電話、auひかり、光ダイレクト、メタルプラスで、下記の地域などで利用できない状況

影響のある地域：岩手県、宮城県、福島県の一部地域

●ソフトバンクテレコム（14日9時時点）

・国内通信サービスで利用しづらい状況

影響のある地域：青森県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県の各県の一部地域

国際通信サービス

●NTTコミュニケーションズ（14日12時時点）

・国際専用線：一部利用できない状況（約50回線）

●KDDI（14日11時30分時点）

・国際専用線：米国、中国で、一部のユーザーが利用できない状況
・国際IP-VPN：米国で一部のユーザーが利用できない状況

●ソフトバンクテレコム（14日9時時点）

・国際通信サービス：利用しづらい状況

影響のある地域：
　アジアの一部地域 （3月11日 午後9時48分〜）
　北米・南米の一部地域 （3月12日 午前1時48分〜）

【更新履歴】
※3/14 19:30 ソフトバンクモバイルの規制解除について訂正・追記