電子情報技術産業協会は、2011年5月12日に、2011年3月の国内移動電話の出荷台数を発表した。2010年は3年ぶりのプラス成長となったが、2010年度でみてもプラスとなった。
2011年3月の移動電話国内出荷台数は2,925千台で、前年同月比103.0%と3ヶ月ぶりのプラスとなった。携帯電話は前年同月比微減だったが、公衆用PHSの出荷増でかろうじてプラスになった。2010年度(2010年4月〜2011年3月)の累計の移動電話国内出荷台数は32,192千台で、前年同月比102.4%と3年ぶりのプラス成長となった。しかし、直近のピークである2007年度の実績と比較すると約6割程度の低い水準にある。
2011年3月の携帯電話の出荷台数は2,735千台で、前年同月比99.1%と3ヶ月連続マイナスとなった。春商戦向けの出荷がふるわなかった。携帯電話のうち、ワンセグ対応製品は2,077千台、前年同月比95.5%で、ワンセグ搭載率は75.9%、統計開始以来のワンセグ対応製品の累計出荷台数では103,773千台となった。一方PHSの出荷台数は189千台で、前年同月比239.6%と新しい料金プランがユーザに支持されたことから8ヶ月連続プラスとなった。PHSでは契約数についても2ヶ月連続で純増となり、加入減に歯止めがかかりつつある。
▼表1:国内移動電話出荷台数(2011年3月と2010年4月〜2011年3月)
年度の実績では、3,500万台を超えていた2008年度から2009年度は1割以上減少し、3,100万台となった。2010年度は3,200万台となり、対前年度比で2.4%増となったが勢いはまだない。
▼図1:国内の移動電話の出荷台数の推移(2008年度〜2010年度)
===
図2は2008年度から2010年度の月別の出荷台数の推移を示したものだ。毎年季節商戦の波が見られ、夏商戦の6月にピークがある。2010年度はWi-Fi機能、防水、高解像度カメラ付など様々な特徴を持った製品の充実やスマートフォンなのが要因で9月が好調だった。一方春商戦に向けての出荷が振るわず、2月(2011年)が低調だった。
▼図2:国内の移動電話の出荷台数の推移(2008年4月〜2011年3月)
本データは携帯電話、PHSなどの統計データ提供に参加している各社からの情報を電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめたもの。2010年度は、携帯電話(自動車電話含む)に関しては、カシオ計算機、京セラ、シャープ、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、東芝、NECカシオモバイルコミュニケーションズ、パナソニックモバイルコミュニケーションズ、日立製作所、富士通、日立国際電気の10社が協力している。PHSに関しては、京セラ、シャープ、セイコーインスツル、NECインフロンティア、日本無線、アスモ、富士通ゼネラル、東芝の8社が協力している。
【情報ソース】
社団法人 電子情報技術産業協会
・2011年3月移動電話国内出荷実績
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら