通信機器業界第2位のノキア シーメンス ネットワークス（Nokia Siemens Networks：以下、NSN）は、北京で開かれた「PT Expo Comm」で現地時間27日、TD-LTEネットワークに対応するUSBモデムやワイアレスルーターなどあわせて3機種の無線端末を発表した。これらの端末を使えば、下り102Mbps/上り51Mbps（いずれも最大値）の高速なデータ通信が可能になるという

今回発表されたのは「USB-lte 7210」「CPEi-lte 7212」「CPEo-lte 7210」の3機種で、このうちUSBモデムの「USB-lte 7210」はプラグ・アンド・プレイで簡単にネットワークに接続できるというもの。いっぽう、いっぽうワイアレスルーターの「CPEi-lte 7212」は屋内向けで、Wi-Fiもしくはイーサネット経由で TD-LTE網への接続が可能、それに対して「CPEo-lte 7210」のほうは主として屋外への設置を想定して設計されている。なお、いずれの製品も2.3GHz帯または2.6 GHz帯の周波数帯を利用するTD-LTE網で利用できるという。

TD-LTEネットワークの展開は、今月半ばにサウジアラビアで世界初の商用サービス提供が開始されるなど、全体としてまだ始まったばかりといえるが、いっぽうで同方式の旗振り役でもある中国のチャイナ・モバイル（China Mobile）が米クリアワイア（Clearwire）と提携し、対応する端末の開発を共同で進めていくことを発表するなど、その普及に向けた環境づくりが進みつつある。

なお、NSNが今回発表した3つの製品については発売時期、価格とも不明となっている。

[出典：Engadget]

【参照情報】
・Nokia Siemens gets into the dongle and router racket, hitches a ride on TD-LTE - Engadget
・Nokia Siemens enters dongle, router business - Reuters
・CHINA MOBILE AND CLEARWIRE ANNOUNCE COLLABORATION ON TD-LTE DEVICES - Clearwire
・世界初のTD-LTE商用サービス、サウジアラビアで始まる - 大手2社が同時に「一番乗り」を宣言