非コンピュータ端末のデジタルトラフィックは、米英で全体の6.8%、日本では5.8%だった。
これはcomScoreが2011年8月に世界10カ国でブラウザベースのページビューで計測したインターネットトラフィックの分析によるものだ(図1)。この10カ国の中ではシンガポールが7.2%と最も高く、ブラジルが1.0%と最も低かった。
これらの国では、非コンピュータ機器の多くは携帯電話がトラフィックの多くを占めている。図1で「モバイルトラフィック」というのが、携帯電話とスマートフォンを含んだものだ。インドはコンピュータ以外のデジタルトラフィック比率の中に占めるモバイルトラフィックの割合が非常に高く、日本も比較的高い方だ。
▼図1:コンピュータ以外のデジタルトラフィック比率(2011年8月、10カ国)
例えば米国市場では、非コンピュータによるデジタルトラフィックの割合が、2011年5月の6.2%から2011年8月には6.8%と上昇しているが、タブレットによるシェアの増加が1.4%から1.9%と顕著だ(図2)。
▼図2:非コンピュータ機器によるトラフィックの推移(米国、機器別、2011年5月と8月)
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米国ではタブレットは自宅や職場でWiFi接続することが多い(図3)。モバイル機器でも、その1/3以上がWiFiによる接続が占めている。モバイルブロードバンドの普及やWiFiが利用できるホットスポットの普及などにより、オンラインへの接続方法が多様化しつつあるようだ。
▼図3:利用デバイス別の接続形態(米国、デバイス別、2011年8月)
興味深いことに、同じデバイスのタイプにも関わらず接続方法の違いがあることだ。Androidユーザーに比べてiOSユーザーはWiFi接続によるトラフィックの割合が高い(図4)。これはタブレットでもモバイルでも同じ傾向が読み取れる。
タブレットではiPadの方がAndroid TabletよりもWiFi接続のシェアが高いし、モバイルでもiPhoneの方がAndroid PhoneよりもWiFi接続シェアが高くなっている。
この利用形態の違いはAndroid利用者の限られたデータ通信プランが普及していること、iOSユーザーが伝統的にストリーミングコンテンツをWiFi経由で利用するなど、複数の要因によるものと思われる。
▼図4:デバイス別OS別の接続形態(米国、2011年8月、デバイス別OS別)
世界各国で実施している調査であるMobiLensやインターネット視聴率調査、アンケート調査などのデータによる。
【情報ソース】
2011年10月10日のcomScore
・Digital Omnivores: How Tablets, Smartphones and Connected Devices are Changing U.S. Digital Media Consumption Habits
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