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[2011年第41週]ついにiPhone 4S発売、ソニエリの最小最軽量スマホ登場

2011.10.17

Updated by Naohisa Iwamoto on October 17, 2011, 10:30 am JST

金曜日の10月14日、iPhone 4Sがソフトバンクモバイルに加えてKDDIからも発売された。スティーブ・ジョブズ前アップルCEOの死という大きな衝撃を乗り越えた発売に、ショップには長蛇の列ができていた。

iPhone対応などで相次ぐKDDIの施策

ソフトバンクモバイルが「スティーブの作品」を押し出すのに対して、KDDIはエリアの広さなどのインフラをアピールする。

KDDIがiPhone 4S発売の2日前に公開した「よくあるお問い合わせ」ページには、「〜@ezweb.ne.jp」アドレスのメールやCメールに対応するなど、利用に関する疑問への回答が載せられている。さらに、下り最大3.1MbpsとソフトバンクモバイルのiPhone 4Sの下り最大14.4Mbpsに見劣りするスペックに対しても、外部機関の調査結果を引用してこれまでに実測値で高い評価を得ていることを示してインフラの強みを強調している(関連記事:KDDI、iPhoneのFAQページを開設、「〜@ezweb.ne.jp」メール対応などを説明)。

Wi-Fiへのトラフィックのオフロード策として、KDDIは「iPhone 4S」の購入者に公衆無線LANサービスを無料で提供するキャンペーンを実施する。ワイヤ・アンド・ワイヤレスのサービスを2012年3月末まで利用できる。KDDIでは2011年中に、iPhone 4Sでau Wi-Fi SOPTを利用できるようにする予定で、それまでの利用環境整備策との意味合いが強い(関連記事:au Wi-Fi SPOT対応まではこちらで、iPhone 4Sに公衆無線LANの無料キャンペーン)。

このほかにもKDDIは、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)サービスを提供する韓国のCDNetworksに出資し、連結子会社化することを発表している。2011年10月中に同社の発行する普通株式の85.5%を約1億6700万米ドル (約128億円) で取得する予定だ。iPhoneの導入で一層トラフィックの増加が見込まれるKDDIは、ネットワークインフラの整備でも着実に対策に乗り出している(関連記事:KDDI、韓国のCDN事業者のCDNetworksを子会社化)。

販売面でもスマートフォン躍進

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iPhoneだけに限らず、スマートフォンは順調に販売を伸ばしている。電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が発表した2011年8月の移動電話の国内出荷実績は、前年比149.5%と大幅な増加を見せた。4カ月ぶりに対前年で増加に転じた7月に続いて、2カ月連続の対前年比増となった。8月は例年、販売が落ち込むのだが、今年は大きな落ち込みがなく、前年比で大きな伸びにつながった。JEITAでは、各社のスマートフォンのラインアップが出そろったことからが要因と分析している(関連記事:8月の携帯出荷にスマホ効果、夏枯れなしの前年比約150%増)。

BCNランキングでは、2011年9月の携帯電話の実売データランキングが発表されている。9月の販売トップはNTTドコモの「GALAXY S II」で販売台数シェアは6.9%だった。2位がソフトバンクモバイルの「iPhone 4 16GB」で、シェアは5.89%だった。iPhone 4は32GBモデルが7位にランクインしており、16GBと32GBを合計すると8.6%となるため、実質的な首位に立つという。ソフトバンクモバイルのキャンペーンなどが効を奏し、モデル末期ながらiPhone 4が売れ続けたことがわかる(関連記事:モデル末期の9月もiPhone 4が販売台数の実質トップ--BCNランキング)。

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イー・アクセス、ソニエリの最小スマホ

BCNランキングの調査で、隠れ首位になった端末がある。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのXperia acroがそれだ。NTTドコモとKDDIの2社から販売されており、これらを合計するとGALAXY S IIもiPhone 4も抜き去る。

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元気なソニー・エリクソンの新端末が、イー・アクセスから登場する。「Sony Ericsson mini」は、イー・アクセスによると国内で販売されているAndroidスマートフォンとして最小・最軽量だというもの。ディスプレイは3.0インチ液晶で、OSはAndroid 2,3、CPUには1GHzの「Snapdragon MSM8255」を採用する。イー・アクセスが力強い端末を手に入れたことで、スマートフォン分野での存在を高める可能性もある(関連記事:イー・アクセス、小型軽量の「Sony Ericsson mini」を発売)。

他方でイー・アクセスは、同社のEMOBILE通信サービス契約者を対象にした公衆無線LANサービスを10月28日に開始すると発表している。EM Wi-Fi SPOT by エコネクト」の名称で、最大54Mbpsのデータ通信ができる。料金は月額380円。Wi-Fiを使ったユーザーデータのオフロードを、これで4社の携帯電話事業者すべてが提供することになった(関連記事:)。

首都圏でも大規模基地局の整備

このほか、NTTドコモ関連のニュースを2本紹介する。1つは災害時などの緊急対策。通信確保のために設置を進めている「大ゾーン基地局」を、東京都内など関東甲信越に合計10カ所設置した。首都直下型地震などへの対策として優先して設置したもので、9月に設置した名古屋市と岐阜市に次ぐものとなる(関連記事:ドコモ、都内5カ所など関東甲信越10カ所に大ゾーン基地局)。

もう1つは法人向けのアライアンス。組み込みソフトウエアの開発などを手がけるアプリックスは、NTTドコモと「ドコモ・アライアンスパートナー契約」を締結した。M2Mやスマートグリッドなどモバイルソリューションの市場拡大や導入促進を、両社で連携して進めていく(関連記事:アプリックス、M2Mやスマートグリッドの導入促進に向けてドコモとパートナー契約)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。