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iPhone 4S、16GB版の部品原価は188ドル - サプライヤーの顔ぶれに変動も

2011.10.21

Updated by WirelessWire News編集部 on October 21, 2011, 11:17 am UTC

米調査会社アイサプライ(IHS iSuppli)は米国時間20日、アップル(Apple)の最新スマートフォン「iPhone 4S」を分解・調査した結果を発表している。

同社によると、iPhone 4S(16GBモデル)の部品原価(Bill of Materials:BOM)は188ドルで、前バージョンの「iPhone 4」に比べて50セント増とわずかに上昇。また、32GB版のBOMは207ドル、64GB版のBOMは245ドルで、これに約8ドルの組み立てコストがそれぞれ上乗せされるという。

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[ 出典:IHS iSuppli ]

アイサプライは、iPhone 4Sで新たに採用された部品として、アバゴ(Avago)製の無線通信用モジュール、ハイニックス(Hynix)製NANDフラッシュメモリ、クアルコム(Qualcomm)製のベースバンドチップなどを挙げている。

同調査会社によれば、アバゴ製の無線モジュール(ACPM-7181 PAM)は、無線信号の送信前に電波を増幅するためのもので、さまざま周波数帯を使った2G/3Gの携帯通信ネットワークに対応できる点が特徴。これにより、前モデルでは3つの部品を使って行っていた処理が1つで行えるようになったため、本体内部の省スペース化に役立つほか、同モジュールがiPhone 4S用に特別につくられたカスタムチップであることから、他社製品に対するiPhone 4Sの技術面での優位性に結びついているという。

いっぽう、ベースバンドチップに関しては、クアルコム製のデュアルモード対応チップ(MDM6600)が新たに採用された。前モデルのiPhone 4では、同社の製品がCDMA版にすでに採用されていたが、いっぽうGSM(WCDMA)版にはインテル(Intel)が買収したインフィニオン(Infineon)製チップが搭載されていた。iPhone 4Sでベースバンドチップを一手に引き受けることになったクアルコムには、1台あたり14〜15ドルの売上が見込まれるという。

さらに、NANDフラッシュメモリーについては、これまでサムスン(Samsung)と東芝の2社が供給していたが、iPhone 4Sではハイニックスと東芝の2社供給体制に変わったと見られる。

なお、iPhone 4Sの販売価格(米国の携帯通信キャリアへの卸値)は、16GBモデルが649ドル、32GBモデルが749ドル、64GBモデルが849ドルとみられ、キャリア各社の側で負担する差額(販売奨励金)は約450ドルとされていることから、アップルの稼ぎ頭となったiPhoneは引き続き同社に多額のマージンをもたらすものと見られる。

また、旧モデルもあわせたiPhoneの販売台数は、今後1年間で1億台を超えるとの予想も出されていることから、同スマートフォンへの部品提供を行う各社の業績にもこれまで以上に大きな影響を及ぼすと思われる。


[クアルコムをiPhone 4Sでの「勝ち組」とみるWSJ Digit]

【参照情報】
iPhone 4S Carries BOM of $188, IHS iSuppli Teardown Analysis Reveals - IHS iSuppli
iPhone 4S costs an estimated $196 to make - GigaOM
A Look Inside Apple's iPhone 4S - WSJ

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