MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は各キャリアから現在発売されているスマートフォンおよびタブレットを利用して通信速度を測定し、結果を発表した。測定場所は全国11拠点、調査は2011年11月下旬に行った。
3Gサービス測定結果(全11拠点の平均速度)は昼間、下りが1.71Mbpでイー・モバイル、上りは0.98Mbpsでauが最速となった(図1)。夜間は、下りが1.71Mbps、上りが0.99Mbpsで共にイー・モバイルが最速となった。
▼図1:スマートフォンの通信速度(上り/下り、昼間/夜間別)
iPhone 4Sの昼間における全11拠点の平均速度はソフトバンク(下り:1.37Mbps/上り:0.77Mbps)、au(下り:0.71Mbps/上り:0.70Mbps)となった(図2)。夜間の平均速度はソフトバンク(下り:1.32Mbps/上り:0.72Mbps)、au(下り0.73Mbps/上り:0.65Mbps)となり、昼夜および下り・上りを問わずソフトバンクの通信速度がauを上回る結果となった。
特に下りでは、全国拠点を問わずソフトバンクの方が速く、全国平均ではソフトバンクがauの約2倍の速さとなった。またソフトバンクのiPhone 4とiPhone 4S比較では、iPhone 4Sの通信速度がiPhone 4を上回る結果となった。
▼図2:iPhone通信速度(上り/下り、昼間/夜間別)
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次世代高速通信規格であるドコモ LTE(タブレット利用)とau WiMAXの通信速度の結果は、昼間の全11拠点平均はLTE(下り:5.49Mbps/上り:3.30Mbps)、WiMAX(下り:2.15Mbps/上り:1.94Mbps)となった。夜間はLTE(下り:4.56Mbps/上り:2.95Mbps)、WiMAX(下り:1.96Mbps/1.46Mbps)となり、昼夜および下り・上りを問わずドコモ LTEがau WiMAXを上回る結果となった。
▼図3:次世代高速通信規格の通信速度(上り/下り、昼間/夜間別)
LTEとWiMAX共に大部分の測定は駅付近で測定したにも関わらず、エリア外となり3G速度としての測定になるケースもあった。また、昼間と夜間で次世代高速通信規格のエリア内外が逆転するケースもあり、まだまだ不安定な電波状況であった。しかしながら、LTE・WiMAX共に下りで約10Mbpsが測定された拠点もあり、次世代高速通信規格のポテンシャルが実証できた。
測定場所:北海道から九州までの計11拠点(東京5拠点、神奈川2拠点、大阪1拠点、名古屋1拠点、福岡1拠点、北海道1拠点)で、駅付近の主要スポットもしくはその周辺の屋外、各拠点3〜4箇所で測定
調査期間:2011年11月18日〜24日
利用端末:NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの3Gサービス最速の通信規格に対応したスマートフォン、iPhone 4S、iPhone 4Sとの比較対象としてのiPhone 4、次世代高速通信規格のドコモ LTEタブレット、とau WiMAXスマートフォンの計8端末
調査方法:「Broadband Networking Report Speed Test画像読込み版」サイトを利用して、下り(ダウンロード)、上り(アップロード)の通信速度をそれぞれ測定した。1箇所につき12時〜17時の昼間と、17時〜22時の夜間の2回測定した。測定結果は「最高速度」ではなく「平均速度」を採用。上り速度のテストデータは600KB。測定地ごとに3回測定。各拠点全データの平均を拠点別の速度とした
【情報ソース】
2011年11月29日のMM総研のリリース。
・スマートフォンの通信速度測定調査(11年11月)
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