電子情報技術産業協会は、2012年2月15日に、2011年12月の国内移動電話の出荷台数を発表した。2011年の年間(1月〜12月)では14年ぶりに年間出荷台数が3,000万台を切った。
2011年12月の移動電話国内出荷台数は3,078千台で、前年同月比105.9%と4カ月ぶりにプラスとなった。2011年の年間(1月〜12月)では29,584千台、前年比88.9%となった(表1)。
2011年12月の携帯電話の国内出荷台数は2,976千台、前年同月比107.8%と4カ月ぶりプラスとなった。携帯電話のうち、ワンセグ対応製品は2,496千台、前年同月比105.4%で、ワンセグ搭載率は83.9%となっている。12月のPHSの国内出荷台数は102千台で、前年同月比69.7%と2カ月連続マイナスとなったものの、堅調に推移している。契約数についても11カ月連続で純増が続いている。
▼表1:国内移動電話出荷台数(2011年12月と2011年1月〜12月)
2011年10月〜12月での移動電話国内出荷台数は6,871千台で、前年同期比85.6%となった。移動電話のうちスマートフォンの出荷台数は2,959千台、前年同期比257.2%で、移動電話に占めるスマートフォンの比率は43.1%となっている(図1)。4半期別に見てみると、2010年末から2011年の夏頃まで、スマートフォン比率は急増しているのがわかる。
▼図1:国内の移動電話に占めるスマートフォンの比率の推移(2010年4-6月〜2011年10-12月)
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年間の出荷台数を見てみると、2000年から2008年までは4,000万台を超える水準が続き、2009年と2010年は3,000万台に落ち込んだが、2011年はさらに3,000万台を切る規模になった(図2)。2,000万台は1997年から14年ぶりとなる。
▼図2:国内の移動電話の出荷台数の推移(1993年〜2011年)
図3は2009年から2011年の月別の出荷台数の推移を示したものだ。2009年と2010年に共通しているのは一番のピークは夏商戦の6月だ。また2月〜3月は春商戦、11月〜12月が秋冬商戦で好調というパターンがみてとれる。
一方2011年は2月〜3月は春商戦や11月〜12月の秋冬商戦での盛り上がりが3月と12月だけになっていることと、例年の5月〜6月の夏商戦が6月〜8月と少しずれているということだ。新製品のラインナップの出揃い時期の遅れといった供給面と、春商戦は需要面の出遅れなど幾つかの要因があるようだ。
▼図3:国内の移動電話の出荷台数の推移(2009年1月〜2010年12月)
自動車電話を含む携帯電話及びPHSが対象。データ提供参加会社は、携帯電話で10社、PHSで5社、スマートフォンで6社からなる。国内出荷実績の合計である。
【情報ソース】
社団法人 電子情報技術産業協会
・2011年12月移動電話国内出荷実績
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