Strategy Analyticsは2012年4月27日に、世界の携帯電話メーカーの2012年第一四半期の出荷台数を発表した。総出荷台数は前年同期比3.3%増の3億6,800万台となった。前年同期の伸び率が19.4%だったことからすると、伸び率はかなり低かったことがうかがえる。
メーカー別にみると、Samsungが9,350万台でトップ、次いでNokiaが8,270万台、Appleが3,510万台などとなっている(図1)。Samsungのシェアは25.4%で、Nokiaの22.5%を抜いてトップになったのは初めてのことだ(図2)。Appleのシェアももうすぐ1割を超える水準になっている。
Nokiaは前年同期に1億台を超えていたが、24%減の8,270万台となった。低価格のフィーチャーフォンは新興市場で失速し、高価格のスマートフォンは古いSymbianの急減をMicrosoft Lumiaで埋め合わせることもできなかったためだと、エグゼクティブ・ディレクターのNeil Mawston氏は語る。これで1998年から2011年までの14年間世界の携帯電話市場のトップの座から降りたことになる。
Appleは前年同期の1,860万台から倍増になったが、iPhone 4Sモデルの日米での支持が高いのに加え、中国での発売も貢献しているという。
▼図1:世界の携帯電話の主要メーカー別出荷台数(2011年第一4半期、2012年第一4半期)
▼図2:世界の携帯電話の主要メーカー別出荷台数シェア(2011年第一4半期、2012年第一4半期)
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一方、スマートフォンの出荷台数は前年同期比41.1%増の1億4,530万台となった。前年同期の伸び率が86.0%だったことからすると、伸び率は少し落ちたが依然として勢いは衰えていない。
メーカー別にみると、Samsungが4,450万台でトップ、次いでAppleが3,510万台、Nokiaが1,190万台などとなっている(図3)。Samsungのシェアは30.6%で、Appleが24.1%、Nokiaが8.2%などとなっている(図4)。
スマートフォンでもSamsungがAppleを押さえてトップとなった。Samsungは人気のGalaxyモデルを中心に対前年同期比3.5倍となった。一方Nokiaは前年同期の2,420万台から半減となり、大幅にシェアを下げた。
▼図3:世界のスマートフォンの主要メーカー別出荷台数(2011年第一4半期、2012年第一4半期)
▼図4:世界のスマートフォンの主要メーカー別出荷台数シェア(2011年第一4半期、2012年第一4半期)
【情報ソース】
Strategy Analyticsの2012年4月27日のプレスリリース
・Samsung Overtakes Nokia to Become World's Largest Handset Vendor in Q1 2012
・Samsung and Apple Capture 55 Percent of Global Smartphone Shipments in Q1 2012
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