MS「Surface」発表の影で – ノキアの4100万画素カメラ付「808 PureView」、米で発売へ

MS「Surface」発表の影で - ノキアの4100万画素カメラ付「808 PureView」、米で発売へ

2012.06.19

Updated by WirelessWire News編集部 on June 19, 2012, 13:40 pm JST

ノキア（Nokia）が2月のMobile World Congress（MWC）で発表し大きな話題を集めていた4100万画素カメラ内蔵のSymbian端末「808 PureView」が米国で発売されることになった。価格は、SIMロックフリーで699ドル。今週末からアマゾン（Amazon.com）で予約受付を開始するという。具体的な発売時期は現時点では不明。「808 PureView」はGSM対応で、米大手ではAT&Tが3Gサポート、T-モバイルでも2G回線で対応する予定。

ノキアでは先週後半からFacebookに「808」を仄めかすティーザー画像（808のエリアコードが割り当てられたハワイを示す地図ほか）を上げるなどして同製品の投入に対する関心を高めようとしていたが、折悪しく、マイクロソフトが突如、自社ブランドのタブレット端末発表会の通知を出してしまったことから、IT関連各社の注目はいっきにそちらに流れてしまった感がある。

「808 PureView」自体はSymbian OSを採用する製品であり、Windows Phone OSを主力OSと定めた現在のノキアにとって、少なくとも経営面で大きな影響を及ぼす可能性は少ない。ただし、大手格付け会社3社がいずれもノキアの債権をジャンク債に引き下げるなど、会社自体の存続に赤信号が点り始めた現状で、高品位なカメラ技術や地図関連技術は、同社が今後に向けた訴求点として売り込もうとしているもの。

そうした点から、4100万画素カメラを内蔵する「808 PureView」の米での発売はノキアにとって重要な試金石の1つともいえるが、盟友であるはずのマイクロソフトの発表に水を差された格好だ。