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【動画付き】サムスン「Galaxy S III」、米主要媒体のレビュー記事から(編集担当メモ)

2012.06.22

Updated by WirelessWire News編集部 on June 22, 2012, 11:24 am JST

既報の通り、サムスンの最新フラッグシップモデル「Galaxy S III」(以下GS III)が米国市場で、日本より一足先に発売になった。前モデル「GS II」の大ヒットでAndroidスマートフォン陣営の筆頭メーカーに躍り出たサムスンが、この「第3弾」では大規模な製品発表会の実施や名称の一本化など「Galaxy S」ブランドを前面に押し出す策に出たことで、いよいよアップル「iPhoneとの真っ向勝負に」という期待が高まっている。そこでこの米市場発売を目前にさまざまな媒体で出された先行レビュー記事のなかから目についた点を紹介する。参照元は影響力が強いと思われる3つの媒体のもの--Wall Street Journal(WSJ)の名物コラムニストであるウォルト・モスバーグ(Walt Mossberg)氏の記事、ここ1年ほどの間に「ガジェット系ブログ」のなかでめきめきと頭角を現してきた感のあるのThe Vergeの詳細なもの、それにNew York Timesのデビッド・ポーグ(David Pogue)氏のものである。

まず「GS IIIはとてもよい製品で、iPhoneの強力なライバル」と評価しているのは、WSJのモスバーグ氏。アップルとの付き合いが長く、一部では「アップル応援団長」と呼ぶ人もいるほどの同氏からこれだけの評価が出ている点は興味深い。

同氏が具体的な長所として挙げているのは、通話の音質、ウェブブラウジング、カメラなどで、「4.8インチの大型液晶画面を積みながら、iPhoneよりもさらに薄いので、実際よりも少し小さく感じられる」としている。いっぽう短所としては、スマートフォン市場でのゲームのルールを変え得るような斬新な点が無く、代わりにサムスンが独自の機能を満載してきた結果、設定等が煩雑になりすぎている点。たとえばGS III同士で簡単に動画・写真を共有できる「S Beam」という機能も、設定に手間ががかかると指摘。なお、この点についてはNYTimesのポーグ氏はもっと身も蓋もない書き方で、「イケア製のドレッサーを組み立てるよりも、設定が大変だった」というのは冗談にしても、「面倒な設定で手間取るくらいなら、メールに添付して送ったほうが早い」というのは笑えない指摘だろう。

モスバーグ氏は、一番の懸念材料としてバッテリー駆動時間(の短さ)を挙げている。AT&T、スプリント、T-モバイルUSAがそれぞれ販売する3台のGS IIIをテストしたが、どれも朝フル充電状態にしておいたバッテリーが昼過ぎ(mid-day)には半分程度まで減っていた、としている。

いっぽう、このバッテリーの持ち具合について、The Vergeではかなり負荷の高い使い方(GPSタグ付き写真やフルHD動画の撮影など)をしても、7時間くらいは残量低下を知らせるアラートなしで使い続けられ、GamilやTwitter、Flipboardなどをもっぱら利用していた日には「朝8時から夜11時までアラートなしでいけた」とし、「これもひとえに2100mAhという大容量バッテリーのおかげ」と記している(ちなみに、同じサムスンの「Galaxy Note」には2500mAhのバッテリーが、またモトローラの「Droid RAZR Maxx」には3300mAhのバッテリーが積まれているという)。

そのほか「筐体のデザインがうまくできているせいか、サイズのわりに使いやすい(もっと小型の製品のなかにも、GS IIIより扱いづらいものが多くある)」「通話の音の良さにはビックリした」などの長所を挙げたThe Vergeのレビューは、まとめとして次のような長所と短所を並べている。また総合評価ポイントは10点満点で「8.5」と、「8.6」をマークしたiPhoneやGalaxy Nexusとほぼ互角となっている。

■長所
・他に類をみない高性能
・素晴らしいカメラ機能
・機能的なデザイン
・Androidのカスタマイズが概ね奏功
■短所
・大きすぎる見た目
・サムスン独自の「TouchWiz」UIには馴れが必要
・音声認識・アシスタント機能「S Voice」はSiri同様のギミック
・サムスンはOSアップデートに時間がかかる(過去の例)
■ポイントの比較参考例
8.7 Verizon Galaxy Nexus
8.6 Galaxy Nexus
8.6 iPhone 4S
8.5 Galaxy S III
8.4 HTC One X
8.4 HTC Evo 4G LTE
8.1 HTC One S
8.0 Sharp Aquos Phone 104SH
8.0 Samsung Galaxy S II Epic 4G Touch
8.0 HTC Evo 3D


["Siri"(左)と"S Voice"の比較]

NYTimesのポーグ氏も、GS IIIを高く評価していて、とくにスクリーンは「単にサイズが大きいだけでなく、細密さの点でもiPhoneのRetina Displayに引けを取らない」とし(GS IIIは1280x720ピクセルで1インチあたり306ピクセル、iPhoneは960x640ピクセルで1インチあたり326ピクセル)、またAMOLED画面ならではの明るく、鮮やかで、省電力性も良いとしている。

さらに、「TecTiles」というNFC対応ステッカー(別売り、5枚で15ドル)も面白く、独自にプログラムできるこのステッカーをたとえば自動車のダッシュボードに張っておけば、GS IIIをかざすだけでBluetooth接続のスイッチが入る、またベッドサイドのテーブルに張っておけば、GS IIIの目覚ましを自動的に設定できる、などの使い方を紹介している。

そのいっぽうで、前述のモスバーグ氏の指摘と同様、「S Beam」という端末同士を軽くぶつけるだけでファイルの受け渡しが出来る機能は使い勝手が悪いとし、またiPhoneの「Siri」に相当する「S Voice」という音声認識・アシスタント機能は、まったくとんちんかんな反応しか返してこなかったとも指摘。それらの長所・短所を踏まえ、「こまごまとした設定が気にならない人には、多岐にわたるカスタマイズの自由もあるGS IIIはお勧め。いっぽう、対応アプリの多さや、使い勝手の良さなどが重要な人はiPhoneを」とした上で、「さまざまな製品が出回るスマートフォン市場のなかでも、GS IIIはひときわ輝く存在」と記事を締めくくっている。

最後に。
NYTimesのポーグ氏は、GS IIIの主な機能として次のようなものを挙げている。

  • 「Smart Stay」:視線追跡技術を使い、ユーザーが画面を見ていない時に自動的に輝度を落とす省エネ機能
  • 「Buddy Shot」:顔認識機能を使い、登録した被写体(人物)に自動タグ付けする機能。被写体となった相手への画像自動共有も可能。
  • 「Direct Call」:テキストベースのメッセージング(チャット)をしていて「これでは話のラチがあかない」となった際、端末を耳に持っていくとチャット相手に自動的に電話をかけられる機能
  • 「Tilt zooming」:指2本をスクロールさせるだけで、画面表示サイズを拡大・縮小できる機能
  • 「Instant muting」:音楽や動画再生中や電話の着信時に、掌などで画面を覆うだけで音量をゼロに下げられる機能
  • 「Palm swipe capture」:掌をスキャナーのように動かし得、画面表示を記録する機能

【参照情報】
Galaxy Quest: One Phone Aimed at All Networks - WSJ
A Phone Bristling With Extras - NYTimes
Samsung Galaxy S III review - The Verge
サムスン「Galaxy S III」、米国で発売 - 人気の高さが裏目に、販売延期や遅配相次ぐ

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