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偉いのはタケヤリが長いか長くないか

2012.12.14

Updated by Mayumi Tanimoto on December 14, 2012, 05:56 am JST

通信業界やIT業界のエンジニアが日本から海外に出て仕事を探す場合、問われるのは学歴や顔や務めていた会社ではございません。

問われるのは「何ができるか」と「何をやって来たか」であります。

以前も書きましたが、日本の大手企業で下請け丸投げをやっていた歯クソ様にはお仕事がないのでございます。歯クソ様は下請けに空気を読ませて、要件定義も作らず「オラ、やれ!」と言うのがお仕事でございますが、一歩外に出て、インド人やロシア人やドイツ人にそんなことをやったら

「トバリシ、にえっと。意味が分からないビッチ。ドラーをもっとよこすビッチ」
「ユーはカリーを食べる量が少ない。なぜならインドの神様が言ったよ」
「ナイン、ナイン、ナインないいいんん!!!貴様は脳にザワークラウトを詰めてろニッヒ!!」

と言われて終了です。

まあ、何が言いたいのかと言いますと、日本で泥沼のデスマで苦しんでいる腕に覚えのある職人は、そんなクソみたいなブラック企業ばかりの島は見限ってしまって、外に出てしまえ、ということなのですよ。

だってね、手に職があって、付加価値を生み出せる人間を歯クソみたいに扱う所に、何の未練と義理があるんですか。

萌えアニメが見れない?そんな物はいくらでも見る方法があります。最新のうまい棒が手に入らないと死ぬ?あんたの大好きなネット通販で輸入すりゃ外国にいても同じです。女がダメだ?大丈夫です、世界中にキモヲタ外見だからこそ日本らしくていい!という日本マニアのご婦人方は大量におります。デブスだ?いいんです、それが。それが受ける市場が外にはあるんです。

外に出たら大体日本の学校名とか会社名なんてみんな知らないわけです。

「あ〜、ここってあれ、あの高いテレビとかつくるの所か?」
「ユーのスクールのネイムはベリー難しい。ミーはノーアンダスタンド。こんな所は知らない」
「所でユーはこれは作れるか。」
「見本をもてきたか、オーユーのワークはべっっっっりいナイス。べっりいいいファーストね」
「ユーは寿司は作れるか。そうか、では採用」

こういうノリです。

日本でどんなクソ底辺校を出ていようが、どんなデスマブラック会社に務めていた人間だろうが、実績主義の社会では、手に職があって何かできれば関係ないのです。

つまり簡単に言いますとね、改造バイクのタケヤリが長いか長くないかです。

いいですか、ヤンキーの世界ではタケヤリが短くてダサいとか、剃り込みが足りないとかそういうことで殴られるわけです。

試験の成績がどうか、名家の出身かどうかは関係ないわけです。

そーゆーことです。

デスマにも未来はあるわけです。

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。