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日本電業工作、災害現場などで稼働可能な可搬型の長距離無線LANシステムを開発

2013.09.24

Updated by Naohisa Iwamoto on September 24, 2013, 19:21 pm JST

日本電業工作は2013年9月24日、災害時や緊急時に電源のない場所で臨時の現場監視ができる可搬型の長距離無線LANシステムを開発したと発表した。システムを使った実証実験では、10km以上離れた地点間で約5Mbpsのビットレートによる映像受信ができた。

可搬型のシステムは、同社の4.9-5GHz長距離無線LANシステム「FalconWAVE」のラインアップとして提供する。アンテナ、無線機、カメラ、ケーブルをセットにした可搬型のパッケージシステムで、災害時などに迅速に運んで現場の映像を簡単に無線伝送できる。可搬型の太陽光自立電源と組み合わせることで、電源がない場所でも利用できる。無線機の消費電力を3.5Wに抑えた低消費電力特性を実現し、小型の太陽電池システムで電源を供給できるようにした。

同社ではこのシステムを使って、実証実験を行ったことも併せてアナウンスしている。仮想災害現場の河川から14km離れた中継点、中継点から16km離れた仮想災害対策本部の間にそれぞれこのシステムを利用。仮想災害現場では太陽光自立電源を利用し、河川の映像を伝送した。その結果、ビットレートは約5Mbpsで、コマ落ちのないスムーズな映像伝送ができた。設置時間は53分、無線の導通までの設定・調整時間は11分で、64分後には仮想災害対策本部で映像の受信ができた。

【報道発表資料】
日本電業工作は、現場の映像を簡単に無線伝送できるオールインワンの4.9-5GHz長距離無線LAN臨時可搬型パッケージシステムを新規開発!

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。