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メキシコ発:自分たちのことは自分たちで

2013.09.06

Updated by Kenji Nobukuni on September 6, 2013, 15:00 pm JST

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(cc) Image by Coffee Kids 1988

メキシコの携帯電話の最大手は世界的大富豪であるカルロス・スリム氏の所有するテルセル(Telcel)だが、地方の村々までサービスが行き届いているわけではないらしい。1万加入者が見込めない地域はエリア外のままらしいのだ。

コーヒー栽培が主な産業の小さな村、Villa Talea de Castroは人口約2,500人。全員が契約して1万には遠く及ばない。大手携帯電話会社からは顧みられることのない不採算エリアということになる。そこで住民たちは自らの手でネットワークを構築し、住民にワイヤレス・サービスの提供を開始してしまった。

Red Celular de Taleaと名づけられた通信キャリアは、地元住民と地元の大学のコラボレーションで、基地局は1基だけでサービスを提供を開始している。VoIPを活用し、通話時間を5分に制限するなどの工夫で月額77ペソ(1ペソ=7.46円換算では約574円)と低価格を実現。900メガヘルツ帯を2年間、試験運用という位置づけで使わせてもらっていること、役所に設置したため基地局の設置コストが低減できたことで、この価格が可能になった。サービス開始から3ヵ月で600加入者を獲得している。

今後、同様のサービスを横展開し、大手の携帯サービスが届いていない村々で連携して、政府に周波数の無償提供などを求めていく計画もあるようだ。

【参照情報】
Village in Mexico Creates its Own Wireless Network
Mobile phone network launched by remote town
Ignored by big companies, Mexican village creates its own mobile service

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来