ドコモとパイオニア、「スマホに話しかけて操作する」カーライフ支援サービスを共同開発
2013.11.14
Updated by Asako Itagaki on November 14, 2013, 22:24 pm JST
2013.11.14
Updated by Asako Itagaki on November 14, 2013, 22:24 pm JST
11月14日、NTTドコモとパイオニアは、カーライフ支援サービス「ドコモ ドライブネットインフォ」の共同開発を発表した。パイオニアが新たに開発した次世代自動車クラウド向けクラウド基盤「モバイルテレマティクスセンター」を核とした、「ドコモITSクラウド」を活用した第一弾サービスとなる。リアルタイムに発生している渋滞情報や、運転中に便利な情報をスマートフォンに対して提供する。
▼ドコモITSクラウド
パイオニアのモバイルテレマティクスセンターは、「地図エンジン」「クラウドナビエンジン」に加えて、車載機器やセンサーからのプローブデータやスマートフォンから収集する位置情報データなどの各種ビッグデータを解析して運転状況を把握する「運転状況把握エンジン」を搭載している。
▼パイオニア モバイルテレマティクスセンター
渋滞情報や周辺情報の提供、電話の発信、音楽再生、SMS送受信、ニュースの確認などをスマートフォンに話しかけて行える。音声認識・解釈には、ドコモのしゃべってコンシェル技術を車載向けにチューニングしている。
▼渋滞情報の表示
▼音声による電話の発信、メールの送信
▼音声によるコンテンツ提供。スケジュール確認やニュース、天気予報などが提供される。
▼渋滞情報をユーザーが音声で共有することも可能。自分の進行方向の状況を質問するとそのあたりにいるドライバーがリアルタイムで回答するといった、SNS的な使い方ができる。
▼同時に発表した「スマートフォンホルダ01」は、NFC搭載端末で利用した場合、スマートフォンを置くだけでドコモ ドライブネットインフォのアプリが起動する。また、付属のハンドル取付リモコンで音声操作が可能になる。
今後ドコモは、ITSクラウドに蓄積される車両情報や動態情報を提供することで、オートアフタービジネス(整備事業、カー用品販売事業、自動車保険など、自動車を販売した後に発生するサービス)の高度化をサポートとする。2013年9月には、次世代オートアフタービジネス研究会を発足している。NTTドコモ 代表取締役副社長 岩崎文夫氏は、「今後、ネット接続された車が増える中で、アフターサービスや自動運転などのさまざまなビジネスが期待される。ファンドライブ、安全なドライブ、エコドライブでカーライフを支援し、パイオニアと一緒にITSクラウドの展開やグローバル対応を進めていきたい」として、カーライフでもスマートライフの実現に向けて取り組む意欲を語った。
パイオニアの代表取締役兼社長執行役員 小谷進氏は、「モバイルテレマティクスセンターはドコモだけでなく幅広い業界、自動車関連事業者が活用できる基盤に進化させる」とした。また、クラウド基盤と並んで、次世代車載機器の開発にも取り組んでいることを紹介した。開発中のミラー型テレマティクス端末は、11月23日から開催される東京モーターショーのNTTドコモブースで参考展示される。
▼NTTドコモ代表取締役副社長 岩崎文夫氏(左)とパイオニア代表取締役兼社長執行役員 小谷進氏
サービス開始予定は12月中旬から。当初はAndroid版のみの提供で、利用料金は無料。なお、サービスの開始に先駆け、11月14日から従来「ドコモ ドライブネット」(月額315円)として提供していたカーナビゲーションサービスの名称を「ドコモ ドライブネットナビ」に変更する。既存の「ドコモ ドライブネット」利用者は、引き続き「ドコモ ドライブネットナビ」を利用できる。「ドコモ ドライブネット インフォ」のサービス開始後は、カーナビゲーションサービス「ドコモ ドライブネット ナビ」(月額315円)と、カーライフ支援サービス「ドコモ ドライブネット インフォ」(無料)の2種類のサービスが提供されることになる。
また、12月1日より、iPhoneでも「ドコモ ドライブネット ナビ」が利用できるようになる。
【報道発表資料】
・カーライフ支援サービス「ドコモ ドライブネットインフォ」を共同開発
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。