モバイル地図アプリ、iOSユーザーの8割がアップル「Maps」を利用(米9月、comScore調査)
2013.11.12
Updated by WirelessWire News編集部 on November 12, 2013, 10:37 am JST
2013.11.12
Updated by WirelessWire News編集部 on November 12, 2013, 10:37 am JST
アップルは昨年9月に、同社の「iOS 6」のリリースに合わせて自社開発の地図アプリ(「Maps」)をiOS端末のデフォルトアプリとしてリリースしたが、このリリースから1年あまりの間に米市場では地図アプリの勢力図が大きく変化したとする調査結果が調査会社コムスコア(comScore)から発表されている。
この話題を取り上げたThe Guardianによると、Mapsのリリース前には調査対象となった1億360万人の米Android/iOSユーザーのうち、約78%にあたる8110万人が「Google Maps」を利用していた。しかしMapsリリースから1年が経った今年9月の時点では、「Maps」の利用者数が3500万人に増加、いっぽう「Google Maps」の利用者数は5870万人(43%)まで減少し、Google Mapsは1年間で約2300万人も利用者を失ったことになるという。
なお、iOSユーザーは1億3670万人のうち6000万人で、3500万人はこの58%にあたる。また引き続き「Google Maps」を利用していると回答したiOSユーザーは630万人(このうち200万人は、Mapsが利用できない旧バージョンのiOSユーザー)であったという。
コムスコアの調査では、地図アプリの使用頻度や使用時間の長さでもiOSユーザーがAndroidユーザーを上回っていることも明らかになったという。具体的には「Maps」を毎日利用するiOSユーザー数が970万人に対し、「Google Maps」を毎日利用するAndroidユーザー数は720万人、またiPhoneユーザーの地図アプリの月間平均利用時間が75.5分だったのに対し、Androidユーザーは56.2分だったという。
アップルの「Maps」については、リリース当初から大きな混乱が続き、2012年の9月末にはティム・クック(Tim Cook)CEOがこの件で謝罪の書簡を公表。またiOS部門を率いていたスコット・フォーストル(Scott Forstall)氏が更迭されたり、「Maps」の担当者が解雇されるなどしていた。
CCSインサイト(CCS Insight)のモバイルアナリストであるベン・ウッド(Ben Wood)氏は今回の調査結果について、「グーグルは北米市場での非常に重要なデータへのアクセスを失った」としつつも、米国での「Maps」の定着の要因として、「米国での『Maps』の精度が他の地域に比べて高いからという可能性もある」と指摘している。
【参照情報】
・Apple maps: how Google lost when everyone thought it had won - The Guardian
・Apple Maps took around 80 percent of Google Maps' iOS traffic in one year - Apple Insider
・Google Maps left out in the cold as most iPhone users stick with Apple Maps - 9to5 Mac
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