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米オバマ政権、TPP交渉でJailbreakやSIMロック解除の非合法化を提案

2013.11.19

Updated by WirelessWire News編集部 on November 19, 2013, 17:50 pm JST

米オバマ政権が、日本など11ヵ国と協議を進めているTPP(Trans-Pacific Partnership)交渉の条約案のなかに、スマートフォンなどのユーザーが自分の端末に手を加えること(いわゆる「Jailbreak」行為)や通信キャリアに無断でSIMロックを解除することを非合法とする提案を盛り込んでいることが、WikiLeaksで先週(米国時間13日付)公表された文書から明らかになった。

このドラフトの内容に批判的なデレク・カーナ(Derek Khanna)氏という人物ーー現イェール大ロースクール客員研究員。昨年にはSIMロック解除の合法化を求めるオンライン請願運動を主催したというーーは、米国時間18日にSlateに掲載したコラムのなかで、SIMロック解除の合法化について「これまで表面では支持する姿勢を示していたオバマ政権が、実はSIMロック解除を禁じようとしている」と、同政権の二枚舌を批判。また「Jailbreak」行為についても、TPPのドラフトが承認された場合、国際法によってあらゆる状況で非合法とされてしまうことになるが、「Jailbreakによって自分の好きなOSをインストールしているユーザーが2300万人もいるのに、どうやって取り締まるつもりなのだろう」と条約案の趣旨や有効性などに疑問を呈している。

またArs Technicaではカーナ氏のコラムに言及しながら、「TPP条約が現在の内容のまま成立してしまうと、制限の回避を目的とするすべての方法が禁じられることになる」「重要なのはSIMロック解除を認める例外規定が盛り込まれていることだが、現在の案にはそういった規定がみあたらない」などとする同氏のコメントを紹介している。

オバマ政権はこれまでSIMロック解除を認める姿勢を打ち出してきており、先週には先ごろFCC委員長に就任した(Tom Wheeler)氏が米業界団体のCTIAに対して、SIMロック解除の合法化を認めるよう要請したことも報じられていた。

なお、TPPの条約案に盛り込まれた禁止規定は、知的財産権保護強化の一環という位置付けーー米国ではSIMロック解除について、著作権の侵害にあたるとする判断が連邦議会図書館から出されたことを受け、今年初めから非合法とされているーーだが、この点に関してVentureBeatでは、かねてより批判の多い特許の乱用につながる懸念などをあげながら、条約案の内容が大企業などに有利で、ベンチャー企業にはマイナスの影響が出る可能性もあると指摘している。

【参照情報】
Secret Trans-Pacific Partnership Agreement (TPP) - WikiLeaks
Obama's Secret Attempt to Ban Cellphone Unlocking, While Claiming to Support It - Slate
Jailbreaking and unlocking might be restricted in treaty pushed by Obama - Ars Technica
What startups need to know about TPP, the secret global trade agreement - VentureBeat

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