▼China Mobile Limited

加入者数で世界最大の携帯通信事業者であるチャイナ・モバイル（China Mobile）が、12月18日にも中国初の4G（LTE）サービスを開始すると、国営通信社の新華社が現地時間25日に報じた。これを受けて、チャイナ・モバイルのネットワークに対応するアップル（Apple）のiPhoneがいよいよ発売されるとの期待も高まっているようだ。

チャイナ・モバイルのTD-LTEネットワークはまず北京、広州、重慶の3都市からサービスが開始されるという。チャイナ・モバイルは今年4月、2013年の設備投資予定額1900億元（約300億ドル）のうち、約4分の1を同ネットワークの構築に充てる考えを明らかにしていたとこの話に触れたTechCrunchは記している。

いっぽう、加入者数で中国第2位のチャイナ・ユニコム（China Unicom）、同3位のチャイナ・テレコムについても、チャイナ・モバイルに続いて4Gサービスを開始する予定という。

アップルとチャイナ・モバイルとの間ではここ何年もiPhoneの正式な取り扱いをめぐる協議が行われてきていたとされるが、いまのところ正式な契約には至っていない。ただし、チャイナ・モバイルに加入するiPhoneユーザーの数もすでに約4200万人に上るとする説もあるという。またアップルが9月半ばに、中国の規制当局からチャイナ・モバイルのTD-LTEネットワークに対応する新型iPhone（「iPhone 5s」「iPhone 5c」）のライセンスを取得したことも報じられていたことから、今回のサービス開始に合わせてiPhone 2機種もいよいよ発売になるのではないかといった見方がTechCrunchやDailywirelessには記されている。

なお、新華社記事では「低価格の4Gスマートフォンが出回り、来年後半には1000元（約162ドル）を切る製品の登場も見込まれることから、4Gサービスの普及が急激に進む」とするチャイナ・モバイル幹部の見方が紹介されている。

【参照情報】
・Commercial 4G to start December 18 - Xinhuanet
・China Mobile Will Get 4G In December, A Potential Sales Boost For Apple iPhones - TechCrunch
・Apple TD-LTE Phones to China Mobile - Dailywireless