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認知症をゲームで診断

2014.01.21

Updated by Kenji Nobukuni on January 21, 2014, 16:30 pm JST

Akili Interactive Labs
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ボストンのゲーム開発会社、Akili Interactive Labsが製薬会社大手ファイザーと組んで「プロジェクトEvo」というiOS用のゲームを開発した。アルツハイマー病の兆候を検出することができるのではないかと期待されている。

100名の被験者は自宅でゲームを一か月間楽しむことでテストに参加した。iPhoneまたはiPadを前後左右に傾けて画面上のエイリアンを操作しながら、同時に近づいてくる物体を画面上でタップするタスクをこなしていくことが求められる。次第に速くなったり遅くなったり、難しくなったり簡単になったりするように設計されているという。反応速度などを計測して、認知症の兆候を捉えるアルゴリズムが内蔵されている。

これまで服薬支援や血液検査を継続させるためにゲームが利用されたことはあるが、ゲームを使って診断するという試みは珍しい。今後、ADHD(注意欠陥過活動性障害)や自閉症の診断への応用も検討されているとのこと。FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認も求めていくという。

【参照情報】
Akili Interactive Labsのウェブサイト
Brainteaser: Can an iPad game detect Alzheimer's?
Video game maker partners with Pfizer for Alzheimer's clinical trial

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来

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