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トヨタ自動車(以下、トヨタ)がライドシェアリング・サービス最大手の米ウーバー(Uber)に戦略的投資を行ったことが米国時間24日に明らかになった。また両社は協業の第一弾として、ウーバー・ドライバーへのトヨタ車のリース提供を行うことを発表している。

トヨタによるウーバーへの投資額は明らかにされておらず、Bloombergでは「少額」とする関係者のコメントが紹介されている。またやはり関係者の話として、両社が契約を簡単に解消できる内容となっていることや、トヨタが独自にライドシェアリング・サービスの利用動向に関する専門知識の蓄積を望んでいることなども紹介されている。

ウーバー・ドライバーへのトヨタ車のリースオプション提供については、ウーバーがこれまで実施してきている同様の取り組みの選択肢にトヨタ車を加えるというもの。このオプションを選んだトヨタ車(レクサス車を含む)の購入者は、ウーバードライバーとして得た売上のなかからリース料を支払うことが可能になるという。なおトヨタはこの件に関連して、トヨタファイナンシャルサービス(Toyota Financial Services)ならびに未来創生ファンド(同社と三井住友銀行、スパークス・グループの3社が昨年11月に設立した投資ファンド)からウーバーに対して投資を行うとReutersは記している。

なお、同日には独フォルクスワーゲン(Volkswagen)が、欧州を中心にサービスを展開するライド・シェアリング事業者のゲット(Gett)に3億ドルの投資を行ったことも報じられていた。

既報の通り、トヨタと自動車分野で競合するゼネラルモーターズ(GM)は今年1月はじめに、ウーバーと米市場で競合するリフト(Lyft)との提携ならびに同社への5億ドルの投資を発表していた。また今月なかばには、ウーバーと中国市場で激しい争いを続けるディディ(Didi Chuxing)に対して、電気自動車(EV)開発の噂が絶えないアップル(Apple)が10億ドルの投資を行うことも発表されていた。

2009年創業のウーバーは、現在世界約450の都市でサービスを展開するライドシェアリング分野の最大手で、推定600億ドルを超える評価額を有することでも知られている。また昨年秋には独自に自動運転車技術の研究開発を進める計画を明らかにし、先週にはすでにピッツバーグ(米ペンシルベニア州)で公道走行実験を開始していることも伝えられていた。

トヨタは昨年9月に、AI・ロボット関連の研究開発拠点として、トヨタ・リサーチ・インスティチュート(Toyota Research Institute、TRI)を米国で設立し、マサチューセッツ工科大学(MIT)、スタンフォード大学の2校と共同で研究を進める計画を明らかにしていた。また6月にはミシガン大学のあるアナーバーにも新拠点を開設することも伝えられている。さらに3月にはMITからスピンオフしたジェイブリッジ・ロボティクス(Jaybridge Robotics)を買収し、同社の人員をTRIに吸収していた。

ウーバーは自動運転車開発の取り組みに関し、米カーネギーメロン大学(CMU)、米アリゾナ大学と提携し、それぞれの大学の近くに研究拠点を開設している。

今回の話題を採り上げたRecodeでは、トヨタとウーバーが手を組むことで、MIT、CMU、スタンフォードといった有力大学による自動運転車関連の研究成果が両社の元に集まる可能性も指摘している。

【参照情報】
Toyota Will Invest in Uber, Team Up on Auto-Leasing Program - Bloomberg
Toyota has made a strategic investment in Uber - Recode
Toyota, Uber latest to join forces in ride-sharing rush - Reuters
Toyota and Volkswagen Invest in Ride-Sharing Companies - NYTimes

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