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ベライゾン、インテルのネットTV関連事業を買収へ - ネット動画配信本格化の可能性

2014.01.22

Updated by WirelessWire News編集部 on January 22, 2014, 12:13 pm JST

米大手通信事業者のベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)は現地時間21日、インテル(Intel)が計画を進めていたメディア関連事業(仮称「OnCue」)の買収で合意したことを明らかにした。

両社によれば、ベライゾンはインテルの同部門で働く約350人の従業員をそのまま引き継ぐほか、同事業に関連する知的財産についても譲り受けるという。なお、買収額は明かされていないが、Bloombergでは、2億ドル以下であったとする匿名の情報筋の話が紹介されている。

インテルのネットTV関連事業については、同社がBBCから引き抜いたエリック・ハガーズ(Erik Huggers)氏を責任者に据え、多数の人員をつぎ込んでネットTVサービスやSTBの開発を進めてきていることや、今年中のサービス開始を目標としていることなどが伝えられていた。しかしその後になって、番組コンテンツを保有する大手メディア企業との交渉がまとまらず、サービス開始時期の遅れや計画中止の可能性も報じられていた。

また、このプロジェクトの後ろ盾になっていたとされるポール・オッテリー二(Paul Otellini)前CEOが昨年5月に退任したことを受けて、同プロジェクトの実現を疑問視する声も上がっていた。そして10月には、インテルがこの関連でアマゾン(Amazon)やサムスン(Samsung)と提携交渉を進めているという話が報じられ、さらにその後ベライゾンとの事業譲渡をめぐる交渉の話が浮上していた。

ベライゾンは、同社の「FiOS」サービス(光ファイバー網を使ったブロードバンド)を通じて有料テレビ配信サービスを行っており、また「Flex View」というサービス名でオンディマンド(VOD)配信サービスも提供している。ただし、「FiOS」の展開地域が限られるため、加入世帯数は500万軒強に留まっている。インテルから取得したOnCueを利用すれば、FiOSサービスを提供していない地域や、ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)に加入する携帯通信端末のユーザーにも、放映中の番組のライブ配信を含むテレビ番組提供が可能になるとの見方がある。

いっぽう、この話題に触れたGigaOMでは、ベライゾンが一昨年から昨年半ばまで米ケーブルテレビ最大手のコムキャスト(Comcast)などと協力しながら、ネットテレビ配信サービスの開発プロジェクトを進めていたとする話が紹介されている。この話によると、同プロジェクトでは「Apple TV」「Roku」などと競合する「Nuon」というハードウェア(ファーウェイ製)まで開発されていたものの、昨年8月にベライゾンがこのプロジェクトから離脱してしまったことから、同プロジェクトは事実上立ち消えになったという。

さらにGigaOMは、ベライゾンで比較的最近オンライン動画配信事業「Redbox Instant by Verizon」のCEOが、FiOS TVを含む動画関連サービス全体の責任者に昇格していたことや、昨年12月には同社がCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)のエッジキャスト(EdgeCast)という企業を買収していたことなどを挙げながら、ネットテレビ配信サービスを本格的に開始する態勢が整いつつあるなどと指摘している。

【参照情報】
Verizon agrees to buy Intel's failed internet TV project - The Verge
Verizon Said to Spend Less Than $200 Million on Intel TV - Bloomberg
Why Verizon is buying Intel Media: it's all about taking on Comcast - GigaOM

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