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ソフトバンク、"フレームレス"のAQUOS CRYSTALを発売、米スプリントとのスケールメリットを訴求

2014.08.18

Updated by Naohisa Iwamoto on August 18, 2014, 17:47 pm JST

ソフトバンクモバイルは2014年8月18日、米スプリントとの初めての共同開発モデルとなる「AQUOS CRYSTAL」(シャープ製)を8月29日に国内発売すると発表した。また、日本専用モデルの「AQUOS CRYSTAL X」の開発、アプリ取り放題サービスの「App Pass」の提供についても同時にアナウンスした。

▼AQUOS CRYSTALが採用したフレームレス構造で、同じ画面サイズでもボディが小さくできたことを説明するソフトバンクモバイルの田原眞紀統括部長20140818_softbank001.jpg

AQUOS CRYSTALは、画面の額縁(フレーム)をこれまでの狭額縁デザインよりも一層薄くした"フレームレス"構造を採用した。正面から見ると上と左右の額縁がほとんど目にはいらないデザインで、発表会に登壇したソフトバンクモバイル マーケティング・コミュニケーション本部 マーケティング戦略統括部 統括部長の田原眞紀氏は「手のひらいっぱいにブラウジングする画面が広がり、カメラ利用時には背景を切り取るような感覚があり、動画コンテンツは手のひらから溢れ出る臨場感を提供できる」と語った。5インチディスプレイを搭載しながら、幅が67mmとコンパクトに抑えられ「女性も片手で持って、片手で文字入力ができる」(田原氏)メリットもある。

▼動画を再生しているところ。動画や静止画がボディいっぱいに広がることで、新しい体験を提供する20140818_softbank002.jpg

音質にもこだわりを見せる。JBL、AKG、harman/kardonなどの音響機器を提供する米Harmanのサウンドエフェクトエンジンを搭載。圧縮時に失った音楽情報を復元する「Clari-Fi」と、臨場感を再現する「LiveStage」で、高品質な音楽再生を可能にする。また、国内発売モデルは、ワイヤレススピーカーシステム「Harman Kardon ONYX STUDIO」を標準でセットとして提供し、外出先だけでなく自宅でも高品質な音楽を楽しめる。

▼国内では「harman/kardon」ブランドのワイヤレススピーカーがもれなく付いてくる。逆に、スピーカーをセットにしないスマートフォン単体での販売は予定しない20140818_softbank003.jpg

3日を超えて利用可能な省電力設計、英文にカメラをかざすと日本語に変換表示する「翻訳ファインダー」などの機能を搭載。高品質な音声で通話ができる「HD Voice」、LTEで音声をやり取りするVoLTEへの対応はソフトウエアアップデートで行うと明らかにした。

ソフトバンクモバイルとスプリントによる共同開発プラットフォームにシャープを交えて開発したモデルで、日米両国で発売する。日本市場ではソフトバンクモバイル独占モデルとして、米国市場でもスプリントおよびプリペイドのヴァージンモバイル、ブーストモバイルのブランドで販売する。田原氏は、「共同開発によりスケールメリットが得られることで、ユーザーにはコストメリットを還元できる」と、その意味を説明する。

一方、日米市場共通モデルであることを認識させるのが、日本向け仕様に対する割り切り。赤外線通信、防水はまだしも、おサイフケータイ、NFC、フルセグ、ワンセグまですっぱりと取り去った。確かに、これらの機能が搭載されていないiPhoneが国内市場で売れている現実はあり、「国内でも日本向け仕様を必要としていない人も多く、スケールメリットを重視した」(田原氏)という割り切りを行った。また、フレームレス構造にするために、液晶はシャープ得意のIGZOではないほか、解像度もHDにとどまる。800万画素のメインカメラ、IEEE802.11b/g/nにしか対応しないWi-Fi、1.2GHzのクアッドコアと性能を抑えたCPUなどを見ると、ハイスペックモデルではなく普及モデルに新しいデザインを投入した機種と言えそうだ。

新規およびMNPの場合は、月月割の適用後の実質支払いが毎月0円、機種変更の場合は「毎月140円」(説明員)。当初から入手しやすい価格帯に設定できたことが、スケールメリットの効果と考えられる。

日本市場専用のプレミアムモデルが12月以降発売予定の「AQUOS CRYSTAL X」。こちらは5.5インチのフルHD液晶を搭載し、AQUOS CRYSTALと同様にフレームレス構造の採用により額縁を薄くすることに成功した。発売時期が遅いことから、当初よりVoLTEに対応。また、より高音質な通話ができる「HD Voice」にも対応する。日本市場向けのモデルとして、ワンセグ、おサイフケータイ、NFCに対応した。スペック的にも1310万画素のメインカメラ、2.3GHzのクアッドコアCPU、IEEE802.11a/b/g/n/acのフル対応のWi-Fiなど、ハイスペックモデルであることがわかる。

▼App Passにはアプリ内課金で利用できるチケットが毎月500円分付いてくる。月額370円のサービスが、アプリ取り放題だけでなく有効に活用できる20140818_softbank004.jpg

サービス面では、AQUOS CRYSTALの発売と同じ8月29日に提供を開始する「App Pass」をアナウンスした。サービス開始当初で約100本の人気アプリを取り放題で利用できるサービス。「総額4万円以上のアプリを利用できて、料金は月額370円。さらにゲームなどのアプリ内課金に利用できるApp Passチケットを毎月500円分提供する」(田原氏)という。このサービスもスプリントと共同開発し、日米で提供する。日本だけでなく、世界で人気のアプリを利用できるようになるほか、日本発のアプリを米国市場にも提供できるようになる。

【報道発表資料】
フレームレススマートフォン「AQUOS CRYSTAL」、8月29日発売
5.5インチ液晶搭載のフレームレススマートフォン「AQUOS CRYSTAL X」を開発
総額4万円以上の人気アプリが定額で取り放題! 「App Pass」を提供開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。