来週9日（米国時間）に新型iPhoneなどを発表するとみられるアップル（Apple）が、米高級百貨店チェーンのノードストローム（Nordstrom）と、新たな決済プラットフォームに関する提携の協議を進めているとする話をBank Innovationブログが2日に掲載した。

新型iPhone（「iPhone 6」）にはNFC技術と「Touch ID」とを組み合わせた非接触型のモバイル決済機能が搭載される可能性が高まっていることから、アップルが同機能を使ったサービスの立ち上げパートナーとして、以前から関係のあるノードストロームに白羽の矢を立てた可能性があるといくつかの媒体が伝えている。

Bank Innovationでは両社の協議が決済関連についてのものであるとしつつ、提携の範囲などは不明としている。また情報筋の話として、アップルが大手のアパレルチェーンや有名な高級ブランドとの提携を模索しているとも伝えている。

同ブログでは、ノードストロームが2012年に「iPod Touch」を利用した携帯型POS端末を導入しており、これがApple Storeで使われている「EasyPay」と同じシステムであることや、数週間前にこのシステムのハードウェア・アップデート（新型端末への切替）が実施され、「より新しいiPhone」にも対応できるようになったというノードストローム従業員の話も紹介している。

さらに同ブログは、米国のApple Storeで今年に入って携帯型POS端末が刷新されたことや、新型のPOS端末が「iPhone 5s」とベリフォーン（VeriFone）製の新しいアクセサリを組み合わせたものであること、このアクセサリがRFID対応し、ICチップ入りのクレジットカードにも対応している点などを挙げながら、iPhone側にNFCチップが組み込まれればいつでもこのPOS端末が利用可能になるなどと指摘している。

さらに、ノードストロームで最近配布された新型POS端末はApple Storeが導入したiPhone 5sベースの端末と同じものではないかと同ブログは記した上で、ラルフローレン（Ralph Lauren）など他の小売業者のなかにも新型POS端末へのアップグレードを済ませたところがあるとする業界関係者の話も紹介している。

【参照情報】
・Apple, Nordstrom in Talks to Partner on Payments - Bank Innovation
・Apple reportedly discussing mobile payment partnership with Nordstrom - 9to5Mac
・Apple reportedly in talks with Nordstrom over mobile payment partnership - Apple Insider
・What Does Apple's POS Update Bode for NFC and the iPhone 6? - Bank Innovation