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元NSA法務責任者:「ユーザーデータ暗号化がブラックベリー凋落の一因に」

2014.11.06

Updated by WirelessWire News編集部 on November 6, 2014, 13:23 pm JST

モバイル端末に含まれるユーザーデータの暗号化を進めるアップル(Apple)やグーグル(Google)の動きに対し、米の警察・司法関係者の間で懸念や批判の声が高まっているのは既報のとおりだが、こうした動きが関係各社のビジネスにマイナスの影響を及ぼしかねないとする考えを米国家安全保障局(NSA)の元法務責任者が示したという。

米国家安全保障局(NSA)元法務責任者のスチュワート・ベイカー(Stewart Baker)氏は、ダブリン(アイルランド)で開かれたウェブサミットのなかで、ユーザーデータ暗号化を進めるアップルやグーグルらの動きに言及し、中国やロシアなどの監視体制よりもむしろ米国内の諜報機関に敵対する要素が強く、米政府と米国企業とのサイバー戦争状態となっていると指摘。また、ブラックベリー(Blackberry)が売り物にしてきたデータの暗号化が、インドやUAE、中国やロシアなど、強い監視体制を求める国でビジネスの足かせとなり、それが結果的に同社の衰退につながったとする見方を示した上で、現在のグーグルやアップルも同様の方向に向かっているとの持論を披露したという。

この話題に触れたZDnetのザック・ウィッテイカー(Zack Whittaker)記者は、ベイカー氏の話には一理あるとしながら、ブラックベリーの衰退の原因はデータの暗号化ではなく、アップルやグーグルとの競争のなかで消費者のニーズに応えられなかったことにあると反論。同時に、米国や西欧諸国の政府関係者の間には、安全性の高いブラックベリーのメッセージ機能をいまだに支持する人間も少なくないなどと述べている。

【参照情報】
Former NSA lawyer: the cyberwar is between tech firms and the US government - The Guardian
Former NSA's chief lawyer: BlackBerry's encryption efforts led to its demise - ZDNet

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