YouTube、音楽ストリーミングサービス「Music Key」を発表
2014.11.13
Updated by WirelessWire News編集部 on November 13, 2014, 15:00 pm JST
2014.11.13
Updated by WirelessWire News編集部 on November 13, 2014, 15:00 pm JST
グーグル(Google)傘下のYouTubeが米国時間12日、「Music Key」という新しい音楽ストリーミングサービスを発表。同サービスは、欧米で人気を集めるスポティファイ(Spotify)のようなストリーミングサービスと競合するもので、ユーザーは高品質の音楽やミュージックビデオを広告なしで楽しむこともできるようになるという。
[YouTube Music Key beta]
「Music Key」は広告付きの無料版と広告なしの有料版の2つが用意され、ウェブのほか、Androidアプリ、iOSアプリでも利用可能になる。またユーザーごとに最適化された音楽プレイリストやミュージックビデオのレコメンド、アーティストのディスコグラフィーとフルアルバムへのアクセスなども提供される予定。
YouTubeは、来週にも米国と欧州の6つの国で「Music Key」のベータ版をリリースするが、当初は一部のユーザー限定でのサービス提供となる。料金は最初の6か月が無料で、以降は月額月額9ドル99セント、ただし当面は7ドル99セントのプロモーション価格が適応される。また、同サービスの有料会員はグーグルの音楽ストリーミングサービス「Google Play Music」でも有料会員扱いとなる。なお、一般ユーザー向けのサービス開始時期については現時点で明らかにされていない。
音楽ストリーミングサービス分野では、最大手のスポティファイがすでに5000万人を越えるユーザーを抱え、月額約10ドルを支払う有料会員の数も1250万人程度まで増加している。またBeatsの買収にともなってBeats Musicを手に入れたアップル(Apple)の出方にも注目が集まっている。
いっぽうで、アーティスト自身やレコード会社にわたる収入が極めて少ないとして、人気アーティストのテイラー・スウィフト(Taylor Swift)がスポティファイのサービスから全作品を引き上げたことにも注目が集まっている。スポティファイのダニエル・エク(Daniel Ek)CEOは、スウィフト側の言い分に反論する形で、スポティファイが支払ったロイヤルティは累計20億ドルに達しており、スウィフトらトップ・アーティストへの支払額も12ヶ月間で600万ドル以上に上る見通しなどとするブログを公開していたが、それに対してスウィフトの所属レーベルからは「受取額は全世界あわせても200万ドル程度で、米国だけに限れば過去12ヶ月間で50万ドル以下と、アルバム販売5万枚分の実入りよりも少ない」といった反論が出されているという。なお、スウィフトが先ごろリリースした最新アルバムは、発売からの1週間で128万枚/コピーを売り上げていた。
【参照情報】
・Music on YouTube that hits the right note - YouTube
・YouTube announces plans for a subscription music service - The Verge
・YouTube Unveils Music Streaming Service, Challenging Apple - Bloomberg
・Spotify responds to Taylor Swift, says it's paid over $2 billion in royalties - The Verge
・Taylor Swift's label hits back at Spotify by disclosing streaming royalties - The Verge
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