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海外プライバシー・パーソナルデータ関連情報(2014/12/16号)

2014.12.16

Updated by WirelessWire News編集部 on December 16, 2014, 17:30 pm JST

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Image by letsgogetcreativeCC BY

EUでの保護規則改定に際して、個別の論点がクローズアップされつつある。一方で、企業に対していちはやく対応を啓発する記事も増えている。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。

制度・法律

さまざまな局面で保護と活用のバランスが議論に。監督機関についてはEU内でも議論が紛糾している。

多国籍企業の監督は単一機関がすべきか、すべて関係機関が関与すべきか、EU内で議論が分かれる
Google to Facebook Seen Thwarted as EU Clashes on Privacy
多くの国でサービスを提供するGoogleやFacebookのような企業は、EUのデータ保護規制に対処する際に特定の国にデータ保護目的の本部を設置し、その国の監督機関とのみやり取りする「ワンストップショップ」を行ってきた。しかし、フランスなどはワンストップショップに反対しており、EUのデータ保護法改正案では全ての関係機関が決定に関与することになる。一方で英国などは改正案に対して「複雑で負担が重」くなるとして反対している。

大規模な報道こそ減っているものの、エドワード・スノーデン氏とその周辺に関する自体は沈静化していない。

スノーデン氏へ人権問題への貢献で国際的な賞が授与、国連に人権保護に向けた取り組みを要望
Snowden calls on UN to protect privacy and human rights
元CIAのエドワード・スノーデン氏が、人権や環境問題への貢献を表彰する「ライト・ライブリフッド賞」を受賞。スウェーデン議会での授賞式には欠席したが、ビデオレターでスピーチを行った。その中でスノーデン氏は、国連に対して個人の権利と全人類の権利を保障する新たな手段を提案するように求めた。同賞は他に、パキスタンの人権活動家Asma Jahangir氏、アジア人権委員会(AHRC)のBasil Fernand氏、米国の環境活動家Bill McKibben氏にも与えられた。

ビジネス

企業の保護規則対応を啓発する記事が増えて来たが、多くの記事で共通するのがデータ保護へのいち早い対応が企業の強みになるという点。

仏メディア企業CSR担当者が語る、個人情報の利用と保護に対する企業の社会的責任
Donnees personnelles et responsabilite societale d'entreprise
個人情報の利用と保護の両面で機運が高まるなか、企業はプライバシーを尊重しつつ、テクノロジーを使ったサービスをどのように発展させるかが問われている。個人情報に関して厳格な方針をとらない企業には、高額な罰金とレピュテーションという2つのリスクが待ち構えており、企業はより透明性を求められる。それによってインターネットのバランスのとれたガバナンスを保障し、調和のとれた経済成長を助けるだろう。

こちらも企業に向けた啓発記事だが、対応すべき要素が12の項目が整理されている。

EUのデータ保護規則の改正に向けて、企業が認識しておくべき12のポイント
EU data protection reform: 12 things businesses need to know
EUのデータ保護規則の改正が迫るなかで、企業が事前に理解し、準備しておくべき必要がある。英ガーディアン紙では、罰金の強化や、新法がEU区域外でも適用される場合があること、流出事故発生に義務づけられている対応、担当役員の設置義務などのほか、プロファイリングや国際移転、さらにはプライバシー・バイ・デザインなど考慮すべき12ポイントについて解説している。

調査・ケーススタディ

ネット上での規約やプライバシーポリシーへの無理解の実態。「わかりやすい同意」の必要性へとつながっている。

約半数のアメリカ人がプライバシーポリシーで「自分の秘密が守られる」と誤解
Half of Americans Don't Know What a Privacy Policy Is
Pew Research Centerの調査によれば、アメリカ人の約半数がプライバシーポリシーの内容を正しく理解していない。回答者の52%は、プライバシーポリシーの掲載をもって「企業はユーザーに関する情報をすべて秘密にする」と誤解しており、実際にはプライバシーポリシーや規約への同意によって、自身のプライバシー情報や投稿したコンテンツを企業側が利用できることを理解していないという。

市民レベルでの「わかりやすい権利」を初めとする、インターネット上でのプライバシーについて整理された記事。

ネット上での自分に関する情報は有益な場合もあるが、他人との混同による不利益が懸念点
Disparaitre du Net
多くのEU市民は「忘れられる権利」の行使を望んでいるが、一方で知る権利との対立が課題となっている。また71%のフランス人が自分の名前を検索した経験があるように、ネット上での自分の評判には前向きな要素もある。このため、自分の情報のコントロールよりも、他人と混同されることへの懸念が大きく、こうした混同による不利益からの保護の必要性も増している。

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