スペインのテレフォニカと香港のハッチソン・ワンポア（Hutchison Whampoa：以下、ハッチソン）が欧州時間24日、テレフォニカ傘下の英携帯通信事業者O2の売却で合意に達したことを明らかにした。

O2は英国第2の携帯通信事業者で、テレフォニカによれば売却金額は総額約100億2500万ポンド（153億ドル）。ハッチソンからは9億2500万ポンド（13億8300万ドル）の現金が支払われるほか、買収後にO2の業績が一定の水準に達した場合さらに1億ポンドが支払われる条項も含まれる。買収完了時期については来年6月30日以降になる見込み。またハッチソンが傘下の英携帯通信事業者スリー（Three）とO2とを合併する可能性もあるという。英市場2位のO2と同4位のスリーが合併した場合、携帯通信サービス加入者数はあわせて3100万人となり、加入者数で1位のEEを上回ることになるという。

英国の通信市場ではCATVを含む固定線と携帯通信との垣根を超えた業界再編が続いており、今年2月には固定線ブロードバンド最大手のブリティッシュ・テレコム（British Telecommunications：BT）が携帯通信最大手のEEを買収。また、英携帯通信市場3位のボーダフォン（Vodafone）が、欧州でケーブルテレビ事業などを展開する米リバティ・グローバル（Liberty Global：以下、リバティ）の買収を検討しているとする話や、衛生テレビ放送のスカイ（Sky）とボーダフォンが提携を模索しているとの話も報じられていた。

なお、Bloombergでは、英国の携帯通信サービス加入者数が2013年に合計8300万人で平均支払額は月額15.63ポンド（約23ドル）だったとする英Ofcomのデータが紹介されている。

【参照情報】
・Telefónica Agrees to Sell O2 for $13.83 Billion - WSJ
・Hutchison to Buy U.K. Mobile Network O2 for $15.3 Billion - Bloomberg
・Hutchison Whampoa to Acquire British Cellphone Carrier O2 - NYTimes