グーグルの独禁法違反問題、欧州委員会が競合他社に苦情公開の働きかけ

EU Commission makes a move to end the battle with Google

2015.04.03

Updated by WirelessWire News編集部 on 4月 3, 2015, 14:10 pm JST

欧州委員会(European Commission)とグーグル(Google)との間で2010年から続いている独占禁止法違反関連の問題で、欧州委員会がグーグルと競合する他社に対して、各社の苦情を公やけにするよう働きかけているという。この動きなどを報じたWSJでは、今後数週間以内に欧州委員会がグーグルを提訴する可能性もあるなどと伝えている。いっぽうNYTimesでは、同委員会が正式に訴えるかどうかはまだ不透明としながら、WSJと同様に、これまでグーグルの影響力濫用に関する苦情を申し立てていた競合各社に対し、この苦情を公開する許可を求めたと記している。

この件に関する問題では、欧州と米国の両方でグーグルに対する規制当局の調査がそれぞれ進められていたが、米国では2012年にグーグルが示した自主的に商慣行に変更を加えるとする提案を連邦取引委員会(FTC)が受け入れ、FTCによる提訴には至っていなかった。それに対して、欧州ではグーグルが3度にわたって自主改善案を提示していたものの、改善案受け入れに前向きな姿勢を示していたホアキン・アルムニア(Joaquin Almunia)前競争担当委員に対する批判も強く、いまだに決着に至っていなかった。また欧州の検索市場で9割以上のシェアを押さえるグーグルの影響力が米国の場合とくらべて遥かに大きいことも決着に至らない理由のひとつとされている。

欧州委員会が現在苦情の公開を働きかけている競合他社については、米国のイェルプ(Yelp、オンラインの口コミ評価サイト)やドイツのアクセル・シュプリンガー(Axel Springer、大手メディアグループ)、それにWSJの親会社にあたるニューズコープ(News Corp.)といった具体名が挙げられている。

欧州委員会では昨年、独禁法関連の問題を担当する責任者がアルムニア氏から、マルグレーテ・ヴェスタ(Margrethe Vestager)に交代。このヴェスタがグーグルとの問題解決について、当事者間の和解よりも法廷での判断のほうが好ましいと発言していたとWSJでは記している。それとは別に、昨年11月には欧州議会で、グーグルの検索事業と他のサービスとの分離を欧州委員会(European Commision)に対して求める決議案も採択されていた。

欧州委員会が正式にグーグルを提訴した場合も、グーグルには反論や和解の機会が与えられるが、それでも問題が解決しなかった場合には、最大で年間売上の10%にあたる罰金が課される可能性もあるという。具体的案金額については65億〜66億ドルという数字も記されており、2012年にマイクロソフトが罰金支払いを命じられていた18億ドルを超える可能性もあるという。

【参照情報】
European Commission Asks Companies to Go Public With Google Complaints - NYTimes
EU Lays Groundwork for Antitrust Charges Against Google - WSJ

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